コーヒータイム -Learning Optimism-

本を読むということは、これまで自分のなかになかったものを取りこみ、育ててゆくこと。多読乱読、英語書や中国語書もときどき。

ビジネス書

大工の棟梁に学ぶプロジェクトマネジメント (白鳥美子著)

プロジェクトマネジメントの本に最近良く手が伸びる。 大工の棟梁といえば、現場の気難しい大工達をたたき上げの実力でまとめあげる漢、というイメージがあるが、この本を読んでみれば半分当たりであった。現場の大工達をまとめるには、圧倒的実力と、ついて…

『最短で達成する 全体最適のプロジェクトマネジメント』(岸良裕司著)を読んだ

初めて読んだゴールドラット博士の著書は『クリティカル・チェーン』だったと思う。内容というより、難しいことを物語に編みこんで説明するという表現方法に興味をもった。その後『ザ・ゴール』も読み、プロジェクトマネジメントのこれまでの常識と、それを…

会社の電気はいちいち消すな コスト激減100の秘策 (坂口孝則著)

最近会社でもコスト削減にうるさくなってきた。コスト削減目標提示、夜の定刻消灯、部署別コピー枚数調査などなど。この本のタイトルからして、会社の電気をこまめに消したらどれほどのコスト削減が期待できるか、計算されているかもしれないと期待して手に…

【おすすめ】『組織力を高める』(古田興司/平井孝志著)を読んだ

組織力を高める 最強の組織をどうつくるか 作者: 古田興司,平井孝志 出版社/メーカー: 東洋経済新報社 発売日: 2005/02/11 メディア: 単行本 購入: 3人 クリック: 44回 この商品を含むブログ (8件) を見る マネジャーがどうあるべきかについての素晴らしい入…

『戦略の不条理 なぜ合理的行動は失敗するのか』(菊澤研宗著)を読んだ

「戦略」という言葉は軍事の世界で生まれ、経営学の世界でも使われるようになった。この言葉が意味するものは経営学と軍事とでまったく異なるとされるが、実はとても似通っていると著者はいう。軍事的戦略は競争社会で勝つためのヒントとなるのだ。 著者は、…

なぜ繁栄している商店街は1%しかないのか (辻井啓作著)

なぜ繁栄している商店街は1%しかないのか 作者: 辻井啓作 出版社/メーカー: CCCメディアハウス 発売日: 2014/01/07 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る この本を読み進めていくと、著者は商店街活性化方法についてとことん考えて、実践して、…

『未来をつくる起業家-日本発スタートアップの失敗と成功 20ストーリー』(ケイシー・ウォール著)を読んだ

日本は言語の壁、文化の壁、商習慣の壁などがあり、シリコンバレーなどに比べれば起業しにくいと言われるが、それでも徐々にIT起業は増えてきている。本書はその中でそこそこの成功を収めた若き起業家20人にインタビューしたもので、成功、失敗、苦労、喜び…

『世界500万人が実践する営業術』(ブライアン・トレーシー著)を読んだ

営業術をテーマとするビジネス書は、日本人作者によるものを何冊か読んだことがあるが、この本と似た内容ながら、書かれている順番が真逆だったのが面白い。 日本人作者の本では、まず相手のニーズをつかむための「聞く力」から書き始めていた。一方、カナダ…

ビジネス・インテリジェンス 未来を予想するシナリオ分析の技法 (北岡元著)

昨日は原因不明のだるさで早々と寝たので、本を一冊読めなかった。貧血症状に近い気がする。今日は幾分良くなった。 この本は以前読んだ『シナリオ・プランニング』に似た内容かと思っていたが、似ている点とそうではない点があるようだ。共通点は、どちらの…

『シナリオ・プランニング-未来を描き、創造する』(ウッディー・ウェイド著)

シナリオ・プランニング――未来を描き、創造する 作者: ウッディー・ウェイド,Woody Wade,野村恭彦,関美和 出版社/メーカー: 英治出版 発売日: 2013/11/13 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (5件) を見る シナリオ・プランニングの最大…

同じモノを売っているのに、儲かっている会社、儲からない会社 (金子智朗著)

この本で著者は、手を変え品を変えて「利益の源泉は顧客であり、製品ではない。最新技術を使った製品が売れるのではなく、顧客がほしいと思う製品が売れる。従って顧客の価値になるような商品開発を行い、マーケティングをすることが重要である」と述べてい…

プロアクティブ仕事術 コンサルタントが3年目までに身につける仕事をデザインする方法 (石井和幸著)

一言でいえば本書は、プロジェクトマネジメントのための指導書だ。 まずは私自身に、この本の冒頭でとりあげられている5つの質問をしてみよう。 (Q1) 仕事の目標、目的はなんでしょうか? (A1) 今取り組んでいる仕事では明らかにされている。 (Q2) 仕事の手…

その働き方ムダですよ-コスパを高める仕事術(おちまさと著)

「ムダ」とはなにか著者ははっきり書いていないが、読み取るに「あるものごとにお金もしくは時間を投資したが、期待していたほどリターンを得られなかったとき、そのものごとはムダである」という意味らしい。一石二鳥、それどころか一石多鳥を狙うにはどう…

『勝つための状況判断学 軍隊に学ぶ戦略ノート』(松村ツトム著)

勝つための状況判断学 (PHP新書) 作者: 松村劭 出版社/メーカー: PHP研究所 発売日: 2013/04/19 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る すぐれた戦争論の書。著者は喝破する。世界の覇権構造の「現状維持」と「現状打破」のいずれを容認するのかが…

【おすすめ】『老舗を再生させた十三代がどうしても伝えたい 小さな会社の生きる道』(中川淳著)を読んだ

老舗を再生させた十三代がどうしても伝えたい小さな会社の生きる道。 作者: 中川淳 出版社/メーカー: CCCメディアハウス 発売日: 2013/08/07 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る おもしろい。要約するのはもったいない、全文繰返し読みたい、そ…

合理性を超えた先にイノベーションは生まれる (金子智朗著)

合理性とは「すでにある理屈に合う」ことだ。一方イノベーションとは「この世にないもので、みんなが(無意識に)欲しいと思っていたを作り出す」ことだ。合理性からイノベーションが生まれないのはこれだけでも明らかだ。 とはいえ、ルールを無視すればいいわ…

次の会議までに読んでおくように! (アル・ピタンパリ著)

タイトルは著者が同僚に向けて書いたメモを想定しているそう。読み終わるのに一時間ちょっとという分量は、会議前に読むのにも悪くない。 ムダな会議が多すぎる。これが著者がこの本を書いたきっかけだ。そもそも会議とはどう意思決定するかを決める一番大切…

明日から部下にイライラしなくなる本 (高橋克徳著)

「はじめに」ですでに中間管理職の苦労と悲哀がひしひしと感じられて、きっと先には解決策が書かれているはずだから早く読み進めたいと思えてくる、そんな本。 なんでこんなこともできないのか、なんで同じミスばかり繰り返すのか、なんで自分から考えて動こ…

エンジニアがビジネスリーダーをめざすための10の法則 (ベイカレント・コンサルティング)

エンジニアがビジネスリーダーをめざすための10の法則 作者: ベイカレント・コンサルティング 出版社/メーカー: 翔泳社 発売日: 2016/07/21 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る これもまたタイトルに一目惚れした本。 技術者と管…

戦略的ストーリー思考入門 (生方正也著)

筋道立てて説明しなさい、という言葉をよく聞く。これまで自分なりに工夫して分かりやすく説明してきたつもりだが、実はまだまだ工夫の余地がある、と教えてくれた一冊。 著者によれば、ストーリー思考とは「身近な題材や経験をストーリーの構成に落としこみ…

【おすすめ】選ばれるプロフェッショナル -クライアントが本当に求めていること (J.N.シース、A.ソーベル著)

選ばれるプロフェッショナル ― クライアントが本当に求めていること 作者: ジャグディシュ・N・シース,アンドリュー・ソーベル,羽物俊樹 出版社/メーカー: 英治出版 発売日: 2009/07/22 メディア: 単行本 購入: 5人 クリック: 105回 この商品を含むブログ (9…

【おすすめ】あのお店はなぜ消耗戦を抜け出せたのか 〜ネット時代の老舗に学ぶ「戦わないマーケティング」〜 (仲山進也著)

あのお店はなぜ消耗戦を抜け出せたのか ネット時代の老舗に学ぶ「戦わないマーケティング」 作者: 仲山進也 出版社/メーカー: 宣伝会議 発売日: 2015/08/20 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る いい本だな、と、読んだあとふうっとため息をつい…

営業のビタミン プラス・アルファ (和田裕美著)

この本を書いた和田裕美さんは、昨日読んだ『ザ・エージェント ベストセラー作家を探しつづける男』で紹介されていた方だ。この本の著者エージェントでもちゃんと「アップルシード・エージェンシー」が表示されている。鬼塚忠さんが初めて和田裕美さんに会っ…

ザ・エージェント ベストセラー作家を探しつづける男 (鬼塚忠著)

私は読むのは好きだけれど、書くことについては下手の横好きで、言葉選びも、長い文章を書くのもあまり得意ではない。だから、分厚くずっしりしているにもかかわらず、面白くて最後まで一気に読まずにはいられない本に出会うと、それを書いた作家のすごさに…

明日、会社がなくなっても、自分の名前で勝負できますか? (川上徹也著)

私はかつて、期間限定契約で雇われたMさんという人と仕事をしたことがある。会社があるプロジェクトのためにいくつか社内チームを立ち上げ、Mさんはリーダーとしてそのうちの一つに加わった。契約期間はプロジェクトが終わるまでだ。 Mさんは担当分野につい…