コーヒータイム

日々読んだ本を紹介しています。英語や中国語書も時々。面白そうだと感じる本があれば、ぜひあなたも読んでみてください!

小説・エッセイ

週末介護(岸本葉子著)

週末介護 作者: 岸本葉子 出版社/メーカー: 晶文社 発売日: 2016/07/16 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 岸本葉子さんは「やわらかく知的なエッセイを書くひと」といわれるけれど、大賛成である。彼女の本を最初に読んだのは、『はたらくわたし…

さくら日和(さくらももこ著)

昨年永眠されたさくらももこさんは、代表作『ちびまる子ちゃん』『コジコジ』のほかに、自身が「成長したまる子のお話」という位置付けでエッセイを多数発表している。 『さくら日和』は、さくらももこさんの離婚後初めて発表したエッセイ集で、冒頭に離婚報…

ももこの宝石物語(さくらももこ著)

さくらももこさんが去年永眠された。 『ちびまる子ちゃん』を読んだのは小学生の頃。まる子が給食の塩もみ野菜をきらって「バッタだってもうすこしいいもの食べてるよ」と言いながら残したところがかわいくてほのぼのしていた。 さくらももこさんはエッセイ…

弥栄の烏(阿部智里著)

弥栄の烏 八咫烏シリーズ6 作者: 阿部智里 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2017/07/28 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (5件) を見る 悲しみながらもぞっとする結末。「弥栄」とはますます栄えるという意味だが、全部読み終わったあとにこのタイ…

黄昏の岸 暁の天(小野不由美著)

黄昏の岸 暁の天(そら)〈上〉―十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート) 作者: 小野不由美,山田章博 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2001/05/15 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 20回 この商品を含むブログ (60件) を見る 黄昏の岸 暁の天(そら)〈下〉―…

風の海 迷宮の岸(小野不由美著)

風の海 迷宮の岸〈上〉 十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート) 作者: 小野不由美,山田章博 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 1993/03/20 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック: 16回 この商品を含むブログ (70件) を見る 風の海 迷宮の岸(下) 十二国記 (講談…

玉依姫(阿部智里著)

八咫烏シリーズの五作目。舞台は八咫烏が支配する世界から人間界に移る。普通の人間である志帆が、山内村に住まう伯父を訪ねるところから物語は始まる。 村総出で歓迎された志帆だったが、伯父が志帆を呼び戻したのは、山神の生贄にするためだった。なすすべ…

A・ルースルンド&S・トゥンベリ《熊と踊れ》(上)

熊と踊れ(上)(ハヤカワ・ミステリ文庫) 作者: アンデシュ・ルースルンド,ステファン・トゥンベリ,ヘレンハルメ美穂,羽根由 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2016/09/08 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (30件) を見る いつも参考にさせていただいて…

虚栄の黒船-小説エンロン(黒木亮著)

虚栄の黒船 小説エンロン 作者: 黒木亮 出版社/メーカー: プレジデント社 発売日: 2002/12/24 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る エンロン。アメリカのエネルギー会社であり、2001年に当時最大の簿外債務隠蔽が明るみに出て倒産したことで…

テジュ・コール《オープン・シティ》

オープン・シティ (新潮クレスト・ブックス) 作者: テジュコール,Teju Cole,小磯洋光 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2017/07/31 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (5件) を見る いつも参考にさせていただいているブログ「わたしが知らないスゴ本は…

倒れるときは前のめり (有川浩著)

有川浩はとても好きな作家のひとりだ。どう紹介したら有川浩ファンじゃない方がこのエッセイ集を読みたくなってくれるのか、頭をひねらせるのもまた楽しい。 このブログは私の読書記録をつけるために立ち上げたが、面白い本にどんどん出会うにつれて、またほ…

崔曼莉《浮沈》(テレビドラマ原作小説)

久しぶりに中国語原文でビジネス小説を読んだ。これまで読んできた中では恋愛要素控えめでなかなか私好み。 物語は主人公喬莉(チョウ・リー)が朝に目覚めるところから始まる。 25歳の喬莉は大手外資系IT企業で受付嬢をしていたが、中国地区総裁が彼女のビ…

ブッツァーティ《タタール人の砂漠》

タタール人の砂漠 (岩波文庫) 作者: ブッツァーティ,脇功 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2013/04/17 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (24件) を見る いつも参考にさせていただいているブログ「わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる…

【おすすめ】ウォッチメイカー (ジェフリー・ディーヴァー著)

ウォッチメイカー 作者: ジェフリーディーヴァー,Jeffery Deaver,池田真紀子 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2007/10 メディア: 単行本 購入: 10人 クリック: 121回 この商品を含むブログ (99件) を見る 尊敬するブログ「わたしが知らないスゴ本は、きっ…

トルストイ《アンナ・カレーニナ》

2018年サッカーワールドカップロシア大会で、決勝トーナメント(個人的には英語のknock-out stageという表現が好きだ)が始まってから地元ロシアの快進撃が続いている。日本は惜しくもベルギーに0-2から3-2の逆転勝利という底力を見せつけられての敗退となった…

ひとつずつ、ひとつずつ (アン・ラモット著)

本を読むとき、私は考えてみることにしている。書き手はどんな人間で、どんな人生を送ってきて、なにを表現したくて書いたのか。書き手がどんな人間なのか読み取れるとまでは言わないが、少なくとも、書きたくてたまらないという熱意にはすぐに気づく。 読む…

アジアの隼 (黒木亮著)

アジアの隼 作者: 黒木亮 出版社/メーカー: サウンズグッド カンパニー 発売日: 2013/03/05 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る この小説は著者の第二作にして、実際のベトナム勤務経験をベースに「書かずにはいられなかった」経済発展が勢いづ…

空棺の烏(阿部智里著)

空棺の烏 八咫烏シリーズ 4 (文春文庫) 作者: 阿部智里 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2017/06/08 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 八咫烏シリーズの四作目。舞台は人ではなく八咫烏が支配する世界。金烏(きんう)と冠する族長宗家が君臨し、…

【おすすめ】アラビアの夜の種族 (古川日出男著)

アラビアの夜の種族 (文芸シリーズ) 作者: 古川日出男 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 2001/12 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 152回 この商品を含むブログ (162件) を見る 尊敬するブログ「わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる…

黄金の烏 (阿部智里著)

黄金の烏 八咫烏シリーズ 3 (文春文庫) 作者: 阿部智里 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2016/06/10 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (6件) を見る この小説で一番印象に残った言葉は、なぜか、「うまいもの、どうもありがとう」だ。 本作は八咫烏シ…

沈鱼《朝九晚五》

これもちょこちょこ読みながら書きためていたもの。海外書籍の原文は3日以内に読み切るのはたいへんきびしいから、少しずつ読み進めて、読み終わったところで書評を書く。だいたい読み終わるのに数週間かかる。 この小説はテレビドラマ原作小説ではないけれ…

李可《杜拉拉升职记》(テレビドラマ原作小説)

八咫烏シリーズを読み進める前に、ちょこちょこ書きためていた書評を完成させてブログに載せることにした。三冊だけだから多くはない。 中国職場小説の草分け的存在であり、「ホワイトカラー(営業または人事担当者)が出世していく物語を通して、職場の複雑な…

烏は主を選ばない (阿部智里著)

烏は主を選ばない 八咫烏シリーズ 2 (文春文庫) 作者: 阿部智里 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2015/06/10 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (10件) を見る 本作は八咫烏シリーズの二作目。 舞台は同じく、人ではなく八咫烏が支配する世界。金烏(き…

烏に単は似合わない (阿部智里著)

烏に単は似合わない? 八咫烏シリーズ 1 (文春文庫) 作者: 阿部智里 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2014/06/10 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (13件) を見る 途中でおもいきり世界をひっくり返された。 きらびやかな王朝絵巻の舞台を楽しんでいた…

蒼穹の昴(4) (浅田次郎著)

大清帝国の断末魔をのせて、登場人物それぞれの運命は疾走する。ついに政権から離れることを決心した西太后、古き国法を変えんと理想を燃やす康有為(カン・ヨウウェイ)とその同志、北洋軍を掌握した袁世凱(ユアン・シーカイ)。歴史上名を残した人物達が次々…

蒼穹の昴(3) (浅田次郎著)

第3巻冒頭から、当時租界に住んでいた外国人達が登場する。主人公の梁文秀(リャン・ウェンシュウ)と春児(チュンル) だけではなく、小説はしだいに、動乱の時代に生きる人々の群像劇のようになっていく。 会津出身で天津に駐在しているジャーナリスト、岡圭…

蒼穹の昴(2) (浅田次郎著)

19世紀末、中国。清朝末期。「ラストエンペラー」愛新覚羅溥儀の一代前である光緒帝が立ち、悪名高き西太后が政権を握っていたころ。 第2巻は、主人公の一人、梁文秀(リャン・ウェンシュウ)が、同期からある伝説を聞くところから始まる。 頃は大清帝国建立…

蒼穹の昴(1) (浅田次郎著)

面白い小説だ。黄砂舞うかつての北京の空気のにおいまで感じとれるような。時代を生きる王侯貴族や政治闘争を書く一方で、作者は丹念に、貧しき民衆達の姿をも書く。都を追われた老宦官達や、道端で餓死を待つばかりの流民達、大道芸人で幾ばくかの日銭を稼…

周梅森《我主沉浮》(テレビドラマ原作小説)

同じ作者の小説をもう一冊。こちらも原作は人気政治小説で、全35話でテレビドラマ化されている。 このドラマは2005年6月放映開始とやや古い。 ドラマ企画前の2004年4月、中国国家広播電影電視総局(中国大陸でのすべてのメディア放送内容を審査し、不適切な内…

周梅森《人民的名义》(テレビドラマ原作小説)

中国の人気連続テレビドラマをオンラインで見ており、時には原作小説を読んでいる(どちらも原文)。面白いものをこのブログでも紹介したいと思う。 私は現代中国書籍ではビジネス小説、テレビドラマ原作、テクノロジー関連を読む。それ以外のジャンルにはあま…