コーヒータイム

日々読んだ本の感想。時々日常。

読書感想

「外資系の交渉術 -思いどおりの結果を得る6つのメソッド」(岩城徹也著)を読んだ

交渉力は外資系企業に勤める人間にとって、もっとも欠かすことができないスキルだと著者は断言している。 外資系企業では経営者と社員すべての間に、あるいは彼らが従事する日々の仕事すべてに「契約」という考えが根付いている。求められるレベルを達するこ…

「チャイルド・プア 社会を蝕む子供たちの貧困」(新井直之著)を読んだ

とても難しいテーマだと思う。貧困で思い出すのは、テレビ取材を受けたあとSNSから1000円のランチを食べたことがわかったり、部屋にキャラグッズがあったりしたことからバッシングを受けた女子高生のことや、芸能人の母親が生活保護を受けていると報道され、…

「改定新版 藤巻健史の実践・金融マーケット集中講義」(藤巻健史著)を読んだ

前半はとても分かりやすく、後半でやや苦しくなるが、手元に置いて何度も読み返したい金融入門書。著者は1985年に米モルガン銀行に入行後みるみる実績をあげ、東京屈指のディーラーと呼ばれた。そんな著者は自分のことを「私は世界最大のリスクを取ることを…

「私がホストに堕ちたワケ -愛はお金で買えますか?」(さな著)を読んだ

坂口杏里がホストにはまったあげく恐喝未遂で逮捕された、というニュースが一時期騒がれていた。もし坂口杏里が日記でもつけていたら、この本に似た内容になったかもしれない。ラストは違ったけれど。 プロローグを見た瞬間、「あ、これダメなやつだ」と分か…

「いま、若いお母さんたちに言いたいこと」(田中澄江著)を読んだ

これは著者が七年間教育委員として教育現場に触れてきた中で抱いた切実な感想であり、意見をまとめた一冊だ。著者は子どもが帰ってきたときにお母さんがいない家よりも、たとえ稼ぎが少なくともお母さんが家にいる方がいい、成績だけでなく子どもの心の成長…

「よい旅 よい味 よい人生」(田中澄江著)を読んだ

最初の一文で、とても美しい日本語を書くひとだと思った。 著者は明治生まれで21世紀になる直前に亡くなったが、70代でも毎年50座は山登りをするような健康な方で、「花の百名山」を選んでいる。恵まれた家庭環境に生まれ、医師一族のもとに嫁いだ。戦後に生…

「金正日の料理人」(藤本健二著)を読んだ

著者は1982年に北朝鮮に渡り、最初は寿司店で、次は金正日専属料理人として腕をふるった。 仕事柄、著者が見るのは金正日の食事風景やその前後のプライベートな光景が多い。金正日はマグロが好きで、味覚が鋭く、美味なものを聞けばすぐに食べてみたいと言い…

「サバイバル女道」(辛酸なめ子著)を読んだ

「女としての人生のサバイバル術」をテーマにしているが、男女問わず23人の方々への取材記事をまとめた一冊。登場するのはミス・ユニバース、日本舞踊家、薬物依存リハビリ指導員、ハッカー、さらにはユダヤの秘術であるカバラーの講師まで多種多様。それぞ…

「ビジネスで使う機械学習」(谷田部卓著)を読んだ

人工知能に続き、勢いに乗ってもう一冊機械学習の本を読んだ。この本は機械学習の原理と種類を解説しているが、小難しい数式をほとんど使わず、図表で説明しているのですらすら読める。 著者は「機械学習の基本は統計学であり、その出力データはすべて確率で…

「教養としての人工知能」(福岡浩二著)を読んだ

今一番将来性がある分野は? と聞かれて、私は「AI」と即答した。 この本は人工知能の歴史と、人工知能について現在政府や企業が取り組んでいることを紹介し、人工知能とどう向き合えばよいかについて考える材料を与えてくれる、読みごたえがある一冊。 そも…

「世界で1000年生きている言葉」(田中章義著)を読んだ

著者が世界中を渡り歩く中で集めてきた言葉たちや、それらにまつわるエピソードを紹介している一冊。私の心に残った言葉をいくつか取り上げる。 「一人の力は小さいけれど、皆で力を合わせれば大きな力になる」ー ルワンダ。大虐殺を逃れて日本にたどり着い…

「仕事休んでうつ地獄に行ってきた」(丸岡いずみ著)を読んだ

読みやすく一気に最後まで読んだ。 北海道文化放送からキャリアをスタートさせた著者は、キャスターとして全力疾走してきて、ある日「ポキンと折れた」。恐ろしいマイナス思考、食べられない、眠れない。だが故郷に戻り、薬を飲み始めたらしだいによくなった…

「リスクは金なり」(黒木亮著)を読んだ

長く国際金融分野で仕事をし、現在は作家としてその分野での小説を書いている著者の味わい深いエッセイ集。 第二章「世界で仕事をするということ」の「サバイバル交渉術世界標準八ヶ条」が特にすばらしい。「交渉の八割がたは、自分にほかの選択肢があるかど…

「逃避メシ」(吉田戦車著)を読んだ

エッセイを読みたくなって選んだ一冊。著者は漫画家で、普段は自宅以外に仕事場を持ってそこで執筆している。そこにはキッチンがあり、特に締め切り前になると"逃避メシ"を作りたくなるそうだ。 もちろん時間なんてない、だがそのない時間を原稿ではなくメシ…

「人が壊れてゆく職場-自分を守るために何が必要か-」(笹山尚人著)を読んだ

この本は弁護士として活躍している著者が、労働事件の実例を取りあげながら、労働法の定める権利について紹介する一冊。 読んだあとの感想は一言でいうと「日本は契約社会にはほど遠いな」だった。 契約上、労働条件は労働契約、就業規則などに明文化される…

「字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ」(太田直子著)を読んだ

私は字幕派だ。俳優の言葉は分からなくても、声のトーンや速さでなんとなく感情はつかめる。なにより声に「その人」らしさが出る。吹き替え版は、俳優と声質が合っていない声優があてられると気になってしまう。40代の落ち着いた俳優が、細く頼りない声で吹…

「肖像画で読み解く イギリス王室の物語」(君塚直隆著)を読んだ

今日読んだのはイギリスの国立肖像画美術館に収められた肖像画と、描かれた人物それぞれの数奇なる人生について書いた本。王室に生まれ落ちた人々は多かれ少なかれ波瀾万丈な人生を歩んでいると思うけれど、その中で何人かの人生をぎゅっと凝縮して紹介して…