コーヒータイム

日々読んだ本の感想。時々日常。

読書感想

『ビジネス・インテリジェンス-未来を予想するシナリオ分析の技法』(北岡元著)を読んだ

昨日は原因不明のだるさで早々と寝たので、本を一冊読めなかった。貧血症状に近い気がする。今日は幾分良くなった。 この本は以前読んだ『シナリオ・プランニング』に似た内容かと思っていたが、似ている点とそうではない点があるようだ。共通点は、どちらの…

『統計学の7原則-人びとが築いた知恵の支柱』(スティーブン・M・スティグラー著)を読んだ

統計解析がむかしから苦手な私は最初の10ページですでにくじけそうになったが、とばしつつ読みすすめた。 だが専門的にすぎて、後半ではなにを言っていたのかほとんどわからなかった。かろうじて以下に書きとめたことが分かった。一番良く分かったのは、私は…

『シナリオ・プランニング-未来を描き、創造する』(ウッディー・ウェイド著)を読んだ

シナリオ・プランニングの最大の特徴は計画作成ではない。「行動」を支援することだ。 シナリオ・プランニングによって、起きうる複数の未来を探り出し、それらの未来がもたらすチャンスと脅威に柔軟に対応するための施策を戦略に取り入れることができる。複…

『病いと癒しの人間史ーペストからエボラウイルスまで』(岡田晴恵著)を読んだ

『銃・病原菌・鉄』では旧大陸から新大陸に持ちこまれた病原菌が新大陸の先住民を文字通り壊滅状態に追いこんだことが書かれているが、この本では旧大陸で人びとが病原菌へのある程度の耐性を獲得するまでに起こったことを主につづったエッセイがまとめられ…

「銃・病原菌・鉄(下)」(ジャレド・ダイアモンド著)を読んだ

どっしりとした名著の下巻。話は次第に技術発展に入っていく。 技術発展に対する著者の見解はこうだーー「技術は、非凡な天才がいたおかげで突如出現するものではなく、累積的に進歩し完成するものである。また、技術は、必要に応じて発明されるのではなく、…

「銃・病原菌・鉄(上)」(ジャレド・ダイアモンド著)を読んだ

どっしりとした名著を読みたくなって選んだ本。「東大の教師が新入生にオススメする100冊」などのリストの常連である名著だ。 一日で読了するにはあまりにも濃い内容だが、週末をかけて読み切ることに挑戦した。 本書で問われているのは「なぜ、人類社会の歴…

「同じモノを売っているのに、儲かっている会社、儲からない会社」(金子智朗著)を読んだ

この本で著者は、手を変え品を変えて「利益の源泉は顧客であり、製品ではない。最新技術を使った製品が売れるのではなく、顧客がほしいと思う製品が売れる。従って顧客の価値になるような商品開発を行い、マーケティングをすることが重要である」と述べてい…

「人生ドラクエ化マニュアル」(JUNZO著)を読んだ

面白くて一気に読んだ。 「ゲームとは、目的を達成するための、ルールに基づいた、敵との楽しい闘い!」 から、 「人生を含むあらゆるものにゲームの三大要素(目的、ルール、敵)をブチこめばそれはゲーム化する」 という着想を得た著者による人生ゲーム化理…

「「ニセ医学」に騙されないために 危険な反医療論や治療法、健康法から身を守る!」(NATROM著)を読んだ

小学校に上がる前後、家庭医学関連の分厚い本を児童書のように読みふけっていた時期があった。勉強のためではもちろんなく、怖いもの見たさで頭痛、腹痛、喀血などさまざまな症状について書かれているのを見たり(幸か不幸か写真掲載はなかった)、食事療法や…

「システム障害はなぜ二度起きたか みずほ、12年の教訓」(日経コンピュータ編)を読んだ

みずほが東日本大震災直後に引き起こした大規模なシステム障害は、大ニュースになったため私の記憶に残っている。当時は義援金振込が殺到したためシステムダウンしたらしい、くらいの認識だったが、この本を読んで、その考えが間違っていたことがわかった。 …

「エンデュアランス -史上最強のリーダー シャクルトンとその仲間はいかにして生還したか」(アルフレッド・ランシング著)を読んだ

この本に書かれていることはすべて真実である。史上稀に見る凄まじいできごとを、それを生き抜いた男たちの姿を、著者はできる限り正確に再現しようとしている。重厚なドキュメンタリーだ。 できるならば夏ではなく、冬の夜、暖房を切った部屋の中で薄い毛布…

「100歳まで成長する脳の鍛え方」(加藤俊徳著)を読んだ

中高年年齢層をターゲットに、脳を鍛えるためのトレーニング方法紹介している本。手にとってはみたものの、私にはまだ早かった。一日一冊読了すると決め、手当たり次第に読んでいればこういうこともある。 著者は、脳は100歳まで成長出来ると主張する。脳の…

「OUT(下)」(桐野夏生著)を読んだ

上巻に続き、物語はどんどん薄暗い方に流れていく。山本弥生の夫健司を殺した容疑者として逮捕され、証拠不十分で釈放された佐竹が、暗い情熱をもって健司殺しの真犯人を探し始める。 山本弥生。ギャンブル狂で家庭内暴力をふるう夫がいなくなってから解放さ…

「ジョギングから始めるフルマラソン」(内山雅博著)を読んだ

「フルマラソンを走ることが健康につながるというより、いつでも走り(歩き)切るだけの健康を確保していたいというのが、私の希望です。」 著者は冒頭にこう書いている。まさにその通りで、フルマラソンに申しこみ、フルマラソンを走ると考えるだけで、自然に…

「面と向かっては聞きにくいイスラム教徒への99の大疑問」(佐々木良昭著)を読んだ

昨日は飲みすぎで帰宅後倒れこむように寝たため本を一冊読めなかった。反省。 イスラム教徒の知り合いがいる。中東ではなくインドネシアやバングラデシュ出身だから、戒律にはそこまで厳しくないし、異教徒への理解もあるが、豚肉やお酒類はもちろんダメ、日…

「OUT(上)」(桐野夏生著)を読んだ

読み進めるとひどく息苦しくなってくる小説だ。登場人物が希望を抱くことができない状況の中でもがいており、今にも窒息しそうになっているせいかもしれない。ねっとりと綴られる小説の中の情景が、夏夜の湿った熱気のようにまとわりついてくる気がする。 物…

「悪人(下)」(吉田修一著)を読んだ

上巻を読んだときは街灯に沈む夜の街、闇の中に沈む峠が作品全体のイメージだったが、下巻を読み終わると、そこに骨の髄まで凍てつくような冬の寒さが加わった。 保険外交員の石橋佳乃殺害事件で、第一容疑者となった増尾圭吾が逃亡した。一方、土木作業員の…

「悪人(上)」(吉田修一著)を読んだ

吉田修一の小説の中で『怒り』と並ぶ代表作品とされる『悪人』だが、上巻を読んだだけではタイトルから想像するほど不穏ではない。物語は淡々とした筆致で、必要以上に感傷的になることなく、あたかもありふれたことを書いているかのように進む。 冒頭のプロ…

「なぜ会社は変われないのか」(柴田昌治著)を読んだ

小説ながら実際の会社再生体験に基づいているため迫真でありディテールがリアルという面白い本だ。500ページ近いという長さながら、小説にありがちなドラマティックな展開があまりなく、どの場面を切り取っても会社勤めであればありありと想像できるようなあ…

「天空の蜂」(東野圭吾著)を読んだ

500ページ越えの大作にもかかわらず、息つくひまもなく一気に読ませる小説。すでに映画化されているが、最初と中盤と終盤にそれぞれ大きな見所があり、映画向けの構成だ。 読み終わった私が思い出したのは、東日本大震災が起きたしばらく後に母親と交わした…

「パレード」(吉田修一著)を読んだ

この小説は解説から読み始めたのだが、「こわい小説だった」と繰り返されていたのが気になって買うことにした。どんな風にこわいのか読み取ろうとして集中するあまり、大げさでなく二回電車を乗り過ごした。 だけど、最後まで読んでも、こわさを感じなかった…

「怒り(下)」(吉田修一著)を読んだ

下巻を一気に読みきった。読後感は少しの救いと、少しの絶望がまざっている。 山神一也はいた。だが「さよなら渓谷」でもそうだったように、山神一也が誰なのか、なぜ八王子殺人事件を起こしたかは作品の中心ではない。山神かもしれない田代、直人、田中の三…

「怒り(上)」(吉田修一著)を読んだ

物語はある夏、八王子のある民家での夫妻殺人事件から幕を開ける。容疑者の山神一也は、被害者宅に「怒」と血文字で書き残していた。 それから一年、山神一也は未だ逃亡中である。一年後の夏、まったく違う場所で、まったく違う人々の前に素性の知れない三人…

「さよなら渓谷」(吉田修一著)を読んだ

吉田修一は、尊敬する友人が大絶賛している作家だ。これまではあまり手に取らなかったが、ふとしたきっかけでこの「さよなら渓谷」を読んでみることにした。 舞台は美しい渓谷からしばらく山側に入ったところにあるかなり老朽化が進んだ市営団地。古く審査が…

「貧乏の神様 芥川賞作家困窮生活記」(柳美里著)を読んだ

初めて柳美里の作品を読んだのはベストセラー「命」を母親が買ってきたときだ。最初の方に、ガンを患った東由多加のためにいわゆる民間療法で高額な食品類を山のように買いこんでいること、常に原稿書きに追われまったく余裕がないこと、妊娠初期なのに妊娠…

「プロアクティブ仕事術 コンサルタントが3年目までに身につける仕事をデザインする方法」(石川和幸著)を読んだ

一言でいえば本書は、プロジェクトマネジメントのための指導書だ。 著者はプロアクティブ仕事術を「仕事をデザインし、あなたの未来を作ること」と定義する。右肩上がりの経済成長の時代は終わり、今までとこれからが連続しない時代では、これまでと同じ仕事…

「30歳から読む論語 「自分磨き」のヒントが必ず見つかる!」(中島孝志著)を読んだ

論語本文を読むのもいいけれど、他人が論語をどう読んでいるのか知るのも面白いと思って選んだ本。著者は孔子のことを「この人と話をしていると、ものすごく得をした感じがする人」と言っており、論語を愛読している。 著者はビジネスマン、それもサラリーマ…

孔子「論語 第12篇 顔淵」を読んだ

有名な「己の欲さざるところは人に施すなかれ」など、名言が多く入った篇。順番飛ばして読んでみた。 12-01【白文】顏淵問仁。子曰。克己復礼為仁。一日克己復礼。天下帰仁焉。為仁由己。而由人乎哉。顏淵曰。請問其目。子曰。非礼勿視。非礼勿聴。非礼勿言…

孔子「論語 第1篇 学而」を読んだ

孔子の「論語」を読んでいく。 全20篇。それぞれは短いが内容が深奥だ。気が向いたときに1篇ずつ、好きな順番で読んでいこうと思う。 01-01 【白文】子曰。学而時習之。不亦説乎。有朋自遠方來。不亦楽乎。人不知而不慍。不亦君子乎。【書き下し】子曰く、学…

「パティシエ フランス菓子職人の仕事」(永井紀之著)を読んだ

タイトルのようにフランス菓子紹介というより、お菓子を通して見たフランス文化、日本文化との違いを紹介した一冊。著者は料理学校卒業後、フランス菓子に造詣深い先輩シェフに影響されて単身フランスに渡り、言葉、文化、すべてが違うフランスのレストラン…