コーヒータイム

日々読んだ本の感想。時々日常。

「チャイルド・プア 社会を蝕む子供たちの貧困」(新井直之著)を読んだ

とても難しいテーマだと思う。貧困で思い出すのは、テレビ取材を受けたあとSNSから1000円のランチを食べたことがわかったり、部屋にキャラグッズがあったりしたことからバッシングを受けた女子高生のことや、芸能人の母親が生活保護を受けていると報道され、生活保護の不正受給許すまじとの論調一色となったこと。ましてや子供が対象であれば、必ず親の理解を得なければならない。著者自身が本の中で言っているが、子供の貧困をテーマにした番組で、我が子を公衆の面前にさらけ出して喜ぶ親などどこにもいない。

この本に登場する子供は5人。母子家庭で生活保護を受けている子。騙されて多重債務を負わされた親と夜逃げし、一年半にも及ぶ車内生活を経験した子。離婚後母親が自殺し、そのショックで引きこもった子。離婚後父親に引き取られたが、追い出されてホームレスになった子。両親の離婚と学校でのトラブルをきっかけに不登校になった子。

こういった子供達の居場所を提供し、話を聞き、勉強を教えるボランティアやNPO法人がある。その代表が語る言葉が深い。

「子供にとっての貧困というのは、子供が自立して生きる上で欠かせない自尊感情にすごくダメージを与えます」

そういう子供たちに、頑張れと言っても難しい。代表はこうも語る。

「子供の成長に寄り添う。成長を急がない。子供たちの意欲をじっくりと待ちながら、少しでもそういうものが出たらひとつずつみんなで拾い上げていく。そういう意識を大切にしながら、子供たちの思いや希望を実現できる場でありたいです」