コーヒータイム

日々読んだ本の感想。時々日常。

「面と向かっては聞きにくいイスラム教徒への99の大疑問」(佐々木良昭著)を読んだ

昨日は飲みすぎで帰宅後倒れこむように寝たため本を一冊読めなかった。反省。

 

イスラム教徒の知り合いがいる。中東ではなくインドネシアバングラデシュ出身だから、戒律にはそこまで厳しくないし、異教徒への理解もあるが、豚肉やお酒類はもちろんダメ、日に5回の礼拝、断食もきっちりこなす。彼らの考え方を理解するために本書を手にとった。

まずなるほどと思ったのは「イスラム教は神の「教え」ではなく、「命令」。それも、曖昧ではない明確な命令です。その命令を曲げられないため、戦争が起こるのです」という著者の指摘だ。このためイスラム教には妥協の概念がない。イスラム教は一方で慈悲と慈愛を説き、その一方では神の命令に背く者に対しては戦争も厭わない宗教なのだ。

トルコなどでお土産としてよく売られている円盤状の飾りについても説明がある。イスラム圏には古代から「邪視、すなわち悪意のこもった嫉妬のまなざしにさらされると、悪いことが起きる」という言い伝えがある。このため極端なことになると、ある人物の持ち物(たとえば時計)をほめると、その場で外して贈ってくれたりする。相手がジェラシーの炎を燃やしたとき、その怨念が自分に対して病気や交通事故などよからぬことをもたらすと真剣に恐れているのだ。

意外だったのは、中東のキー国家がエジプトだと書かれていること。エジプトは歴史や文化で他国の追従を許さず、法制度や教育の水準が高く、サウジアラビアカタールなどに教育者、エンジニア、ビジネスマンを派遣しているためだ。人口が一億人に迫るため産業が国内需要だけで成立し、軍事力も強大。エジプトが自分達をアラブのリーダーと自負している理由はここにあるそうだ。