コーヒータイム

日々読んだ本を紹介しています。面白そうだと感じる本があれば、ぜひあなたも読んでみてください!

[昔読んだ本たち]読書記録さまざま(五)

昔の記録類を片付けていたら出てきた読書記録を見直していく。まだまだ続くと思いきや、これで終わり。缶チューハイとともにどうぞ。アルコールをかけてお焚きあげしたい、思考的迷走とモラトリアムと自己認識歪みが顕在化したかのようなラインナップ。

 

岩月謙司『思い残し症候群 親の夫婦問題が女性の恋愛をくるわせる』

なかなかいい本を書く専門家だと思っていたら、相談に訪れた女性への準強制猥褻罪で実刑判決食らってたからぶっとんだ。でも本の内容は良い。

思い残し症候群は、親にしてほしかったことをしてもらえなかったために発生する。されていないことで傷つくのである。女性の父親への思い残しで一番多いのが「父性愛の欠如」であり、母親への思い残しで一番多いのが「母親から悦びの共感をしてもらってないこと」「母親から幸せを願われないこと」である。

心の中に怒りがあると、自分がなにをしている時に一番嬉しいのか、悦びの感情が湧かなくなるので、ズレたまま行動している自分に気づかなくなる。だが結婚生活で最も重要なことは、相手の悦びに共感できるかどうかなのだ。

女性は父親と自分との関係と、恋人と自分との関係がイコールになるような恋人選びをしてしまう傾向が非常に高いので、機能不全家族で育った女性の多くが恋愛不全になりやすい。なぜなら親の子への愛というのは【いかに親以外の人から愛情をもらうか、その方法を教えること】であると言ってもよいが、親から最低限の愛情をもらえないと、人間不信が強くなって、親以外の人から愛情を調達できなくなるからだ。

 

岩月謙司『なぜ白雪姫は毒リンゴを食べたのか』

なぜ、「白雪姫」は毒リンゴを食べたのか

なぜ、「白雪姫」は毒リンゴを食べたのか

 

私の本の選び方は、なかなか良い本に出会うと、同じ著者が書いたほかの本も片っ端から読んでみる、というものだ。これもその過程で読んだ一冊。

子供は親に共感された時、親に愛されていると感じる。悦びの共感がなによりの励ましなのだ。だが嫉妬されれば存在を否定されているも同然だと感じ、激しい恐怖を回避するために行動するようになる。第一希望を実行すれば嫉妬されるから、それを回避し、第三希望を実行して安心するのだ。これは幸せ破壊行動以外のなにものでもない。幸せ恐怖症になるのだ。

幸せ恐怖症を克服するためには、なぜ幸福が怖いのか、なんのために幸福を壊すのか、メリットはなにか、という幸せ回避と幸せ破壊の目的と利益を分析しなければならない。「ああ、自分はなんてバカなことをしてきたんだ!」と自己嫌悪でき、過去の自分の不自然な行動を心の底から醜いと思えるようになれば、それがブレーキとなり、幸せ破壊行動を止められるようになる。

 

岩月謙司『娘の結婚運は父親で決まる』

同じ著者による本の3冊目だが、内容がだんだん以前読んだ2冊に似通ってきたので、読書記録は言葉少なだった。

 

酒井順子『負け犬の遠吠え』

負け犬の遠吠え

負け犬の遠吠え

 

勝ち組負け組を堂々と書いた強烈なエッセイ。

面白いことより、将来的に得なこと、と考えるのが未来の勝ち犬であり、今面白いことをしたいと考えるのが未来の負け犬だ。他人にお得感を与えることができる一方、それにすがって生きるのは痛々しい上に哀しみも伴うので、弱みやマイナス面もちらりと見せて親近感を得る。いかに生きるかはこのバランスのとり方にかかっている。

 

香山リカ『くらべない幸せ』

くらべない幸せ ?「誰か」に振り回されない生き方?

くらべない幸せ ?「誰か」に振り回されない生き方?

 

何冊かこの手の本を読んでいたことが読書記録からわかるが、たいていは女性側が男性に選ばれるようにいろいろ努力しなければならないという内容で、古風な考え方に思える。まだ過渡期だったのかもしれない。その中で香山リカ氏の著書はかなり女性の自立を肯定しており、今のままの自分を肯定して自尊心をもちなさいということを説いている。

 

アラン・ピーズ&バーバラ・ピーズ『嘘つき男と泣き虫女』

文庫版 嘘つき男と泣き虫女

文庫版 嘘つき男と泣き虫女

 

男女性差について分析した名著。男はもともと狩猟者であり、獲物を倒し、家族を敵から守るために狙いを正確に定めなければならない。ゆえに男脳は視覚・空間領域が発達している。標的を正確にねらいうちすること、問題を解決すること、男の存在理由はその二つに尽きる。男にとって女からアドバイスされることは、問題解決できない無能者の烙印を押されるのと同じであり(また育つうちにそう感じるよう条件付けされ)、逆に女の問題を解決してやることで、愛情を表現しているつもりになるのだ。

 

デヴィッド・M・バス『女と男のだましあい ヒトの性行動の進化』

女と男のだましあい―ヒトの性行動の進化

女と男のだましあい―ヒトの性行動の進化

 

同じテーマの本をもう一冊。われわれが現在採用している性戦略は、先祖に作用していた淘汰圧によってつくり出されたものである、ということが本書の中心だ。

女は初期投資の大きさゆえに、配偶者選択に慎重になるよう進化してきた。卵子数、十月十日の懐妊におけるエネルギー消費、一、二年にわたる授乳という莫大な投資を覚悟しなければならないため、投資に見合う利益をもたらしてくれる資質をそなえた男性を好む。経済力と浮気しない真面目さである。

一方男性は繁殖能力という直接知ることができない資質を重視するよう進化してきた。若さ、身体的な美しさーーなめらかな肌と美しい目は若さと健康を示すものでもあるーー、また魅力的な女性を手に入れられることは男性の社会的地位の高さの証明にもなる。女性は社会的地位の高い男性に惹かれるよう進化したからだ。特に男性が純潔と貞淑を重視するのは、子供が間違いなく自分の子孫であることを保証する手段としてである。

 

斎藤学『家族依存のパラドクス オープン・カウンセリングの現場から』『アダルト・チルドレンと家族』

アダルト・チルドレンと家族―心のなかの子どもを癒す

アダルト・チルドレンと家族―心のなかの子どもを癒す

 

 

同じ著者による本を続けて2冊。いずれも家族をテーマにしている。アダルト・チルドレンの特徴と対処方法をわかりやすくまとめている。