コーヒータイム -Learning Optimism-

本を読むということは、これまで自分のなかになかったものを取りこみ、育ててゆくこと。多読乱読、英語書や中国語書もときどき。

2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

烏に単は似合わない (阿部智里著)

途中でおもいきり世界をひっくり返された。 きらびやかな王朝絵巻の舞台を楽しんでいたら、半ばでいきなり舞台装置がすべて引き上げられ、鉄骨剥き出しの舞台裏に放り出されたような衝撃が後半でいきなり訪れた。 すべて読んだあと、ほんのりとした恐怖が残…

蒼穹の昴(浅田次郎著)

蒼穹の昴(1) (講談社文庫) 作者:浅田 次郎 発売日: 2004/10/15 メディア: 文庫 蒼穹の昴(2) (講談社文庫) 作者:浅田 次郎 発売日: 2004/10/15 メディア: 文庫 蒼穹の昴(3) (講談社文庫) 作者:浅田 次郎 発売日: 2004/10/15 メディア: 文庫 蒼穹の昴(4) (講談…

なぜ男は「そんなこと」で怒るのか(安間 伸著)

女が男にとって謎であるように、男は女にとって謎である。変なタイミングで怒ったり、話を聞いてほしいだけなのに話の腰を折りまくったあげくヘソをまげたり、浮気にトンチキな言いわけをしたり。 そんな男という生物の特性を、「まとめるとたったこれだけの…

【おすすめ】『わかったつもり 読解力がつかない本当の原因』(西林克彦著)

わかったつもり~読解力がつかない本当の原因~ (光文社新書) 作者:西林 克彦 発売日: 2013/12/13 メディア: Kindle版 【読む前と読んだあとで変わったこと】 文章を読むにあたって、わかったつもりでわかっていないかもしれない、思いこみで勘違いしている…

"Funny English 1-2-3: Funny Mistakes Japanese Make in English" (by Steward Dallas)

日本人がやりがちな英語の間違いを、まず会話形式で紹介して、その後解説してくれる本。著者は十数年日本で英語教師をしており、英語表現はわかりやすく面白い。 まずは試してみようーーどうして違うのだろう? Jake: Koji, have you ever had horse? Koji: …

「本当にいい会社」が一目でわかる有価証券報告書の読み方 (秦美佐子著)

決算の時期である。決算報告が各会社のホームページ上で公開され、従業員や株式投資をしている人々が一喜一憂する時期である。試験前の一夜漬けのように、今から会計知識をちょっと身につけたいと思い、本書を手に取った。 本書は物語形式で進む。監査法人に…

私はこうして受付からCEOになった (カーリー・フィオリーナ著)

著者はロースクール中退後、小さな不動産会社の受付からキャリアをスタートさせ、AT&T、そこから分社化されたルーセントを経て、ヒューレット・パッカード(HP)のCEOに着任し、やがて会社買収の件で創業者一族と対立し、ついには取締役会の決議により解雇され…

「本当の大人」になるための心理学』(諸富祥彦著)

この本では「今の日本社会では「いつまでも若々しくあること」といった外的な活動性ばかりに価値が置かれて、「中高年期における人格的成長・成熟」を重視する価値観が育まれてこなかった」と述べられている。 これには少し首をかしげた。外面重視はある程度…

【おすすめ】Augmented: Life in the Smart Lane” (by Brett King)

Augmented: Life in the Smart Lane 作者: Brett King,Alex Lightman,J. P. Rangaswami,Andy Lark 出版社/メーカー: Marshall Cavendish Intl 発売日: 2016/06/07 メディア: ハードカバー この商品を含むブログを見る 中国の習近平総書記が2018年に新年の挨…

ザ・クオンツ 世界経済を破壊した天才たち (スコット・パタースン著)

インフルエンザによる高熱で、3日以内に一冊読めなかった。反省。 クオンツとは投資家の一種で、多くは物理学や数学の分野で天才的頭脳をもつ。彼らは複雑なモデルを駆使して市場の動きについて予測可能なパターンを算出し、それに乗じて投資することで、何…