コーヒータイム -Learning Optimism-

本を読むということは、これまで自分のなかになかったものを取りこみ、育ててゆくこと。多読乱読、英語書や中国語書もときどき。

2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧

アラビアの夜の種族 (古川日出男著)

尊敬するブログ「わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」の中の人に選ばれた徹夜小説。 『スゴ本』中の人が選ぶ、あなたを夢中にして寝かせない「徹夜小説」5作品 - ソレドコ ハードカバーは二段組みで659頁もある大著だが、いやはや面白い。…

“Project Management” (by Adrienne Watt)

素晴らしいプロジェクトマネジメントの入門書。 この本自体が”BCcampus Open Textbook project”というプロジェクトの成果物である。カナダのブリティッシュコロンビア大学が主催するこのプロジェクトは、オンライン講義のためにつくった教科書を無償公開し、…

“The Millionaire Next Door” (by Stanley Ph.D, Thomas J)

とても面白い本だが、前半ではいささか退屈するかもしれない。読みながら「贅沢せずにお金を貯めれば億単位の資産を築くことも夢ではないというごくあたりまえのことを、どうしてこうも念押ししているの?」と思ったものだ。だがそのうち気づいたーーアメリ…

黄金の烏 (阿部智里著)

この小説で一番印象に残った言葉は、なぜか、「うまいもの、どうもありがとう」だ。 本作は八咫烏シリーズの三作目。舞台は人ではなく八咫烏が支配する世界。金烏(きんう)と冠する族長宗家が君臨し、東西南北の有力貴族の四家がそれぞれの領地を治める。 一…

沈鱼《朝九晚五》

これもちょこちょこ読みながら書きためていたもの。海外書籍の原文は3日以内に読み切るのはたいへんきびしいから、少しずつ読み進めて、読み終わったところで書評を書く。だいたい読み終わるのに数週間かかる。 この小説はテレビドラマ原作小説ではないけれ…

李可《杜拉拉升职记》(テレビドラマ原作小説)

八咫烏シリーズを読み進める前に、ちょこちょこ書きためていた書評を完成させてブログに載せることにした。三冊だけだから多くはない。 中国職場小説の草分け的存在であり、「ホワイトカラー(営業または人事担当者)が出世していく物語を通して、職場の複雑な…

烏は主を選ばない (阿部智里著)

本作は八咫烏シリーズの二作目。 舞台は同じく、人ではなく八咫烏が支配する世界。金烏(きんう)と冠する族長宗家が君臨し、東西南北の有力貴族の四家がそれぞれの領地を治める。一作目『烏に単は似合わない』は、次代族長たる若宮のお嫁候補とすべく、四家か…