コーヒータイム -Learning Optimism-

本を読むということは、これまで自分のなかになかったものを取りこみ、育ててゆくこと。多読乱読、英語書や中国語書もときどき。

2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

成功者の本を読んでも成功者にはなれない『キャリアポルノは人生の無駄』

ビジネス書を何冊か読むと、大体の特徴が見えてくる。 センセーショナルな題名のものはたいてい字数のわりに内容がたいしたことなく、読んだら忘れる。時にはあからさまに著者のセミナーを紹介していたりして、ますます読む気が失せる。成功者の自伝はかなり…

【おすすめ】景気サイクルを理解するための名著『Big Debt Crisis』

Big Debt Crises (English Edition) 作者: Ray Dalio 出版社/メーカー: Bridgewater 発売日: 2018/09/10 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 【読む前と読んだあとで変わったこと】 経済ニュースを読むとき、投資について学ぶときなどに、景気サ…

父と娘の介護記録『週末介護』

岸本葉子さんは「やわらかく知的なエッセイを書くひと」といわれるけれど、大賛成である。彼女の本を最初に読んだのは、『はたらくわたし』というエッセイストの仕事日記だったが、肩肘張らない、無駄に力が入っていない、やわらかい雰囲気の文章がとても好…

まる子の人生こんなものさ『さくら日和』

昨年永眠されたさくらももこさんは、代表作『ちびまる子ちゃん』『コジコジ』のほかに、自身が「成長したまる子のお話」という位置付けでエッセイを多数発表している。 『さくら日和』は、さくらももこさんの離婚後初めて発表したエッセイ集で、冒頭に離婚報…

パライバ・トルマリンが欲しくなる『ももこの宝石物語』

さくらももこさんが去年永眠された。 『ちびまる子ちゃん』を読んだのは小学生の頃。まる子が給食の塩もみ野菜をきらって「バッタだってもうすこしいいもの食べてるよ」と言いながら残したところがかわいくてほのぼのしていた。 さくらももこさんはエッセイ…

あなたの可能性、日本で発揮できますか?『日本に殺されず幸せに生きる方法』

独裁国家でもあるまいし、日本に殺されるとはなんぞや? 首をかしげる一方、「保育園落ちた日本死ね」に代表されるように、少子化が叫ばれながら、特に共働き子育て家庭にとって日本社会は決して生きやすくはない。なんだか真綿で首が締められている気もする…