コーヒータイム -Learning Optimism-

本を読むということは、これまで自分のなかになかったものを取りこみ、育ててゆくこと。多読乱読、英語書や中国語書もときどき。

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

人工知能の可能性について、世界最大手のIT企業のトップが考えていること〜リ・ゲンコウ『智能革命』

本書は中国最大の検索エンジンであるBaidu(百度)創業者、会長兼最高経営責任者である李彦宏/リ・ゲンコウ、ロビン・リーが、みずからが考える人工知能の来し方行く末についてまとめた本。 共同執筆者に陸奇/ルー・チー(執筆当時のBaidu最高執行責任者、…

法治社会ははるか遠くに〜張平『凶犯』

本書も米原万里さん『打ちのめされるようなすごい本』で紹介されたもの。絶賛されているので読んでみた。 小説自体はとても面白い。中村医師が『アフガニスタンの診療所から』で、アフガニスタンの内情について、古くからの部族法や慣習法に従うのがふつうで…

想像力を求められる読書〜中村哲『アフガニスタンの診療所から』

米原万里さんの書評集『打ちのめされるようなすごい本』の中でとりあげられていた中村哲医師の著者『アフガニスタンの診療所から』は、ずいぶん前に買ってそのまま積読状態だったが、この機会にとうとう読んだ。 本書は中村医師の十数年にわたるパキスタン・…

ロシア、東欧、中央アジアのことを知るために読む本を探す〜米原万里『打ちのめされるようなすごい本』

著者の米原万里さんは、日本共産党常任幹部会委員の娘として生まれ、1959年、父親のチェコスロバキア赴任に伴って渡欧、9歳から14歳まで、外国共産党幹部子弟専用のソビエト大使館付属学校に通ったというめずらしい経歴の持ち主。ロシア語同時通訳の仕事…

未来はどういう社会になるかを想像して金儲け〜S.ヘック&M.ロジャーズ『リソース・レボリューションの衝撃』

現在進んでいるIT主導の産業革命は、わたしが身をおくエネルギー業界のゲームルールを根本からひっくり返そうとしている。エネルギー業界にこの先何が起こりそうか、その中でわたしはどのようにキャリアを築けばいいか、ヒントを得るためにさまざまな本を手…

すぐそこまできている未来〜日高洋祐他『MaaS モビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ』

なぜわたしはこの本を読むために時間を使うのか。 ①世界の見方を根底からひっくり返す書物、 ②世界の見方の解像度をあげる書物、 ③好きだから読む書物 この本は②。現在進んでいる「全産業のゲームチェンジ」は既定路線であり、なにが起きているのか、自分が…

読者の声〜有川浩〈シアター!〉〈もう一つのシアター!〉

有川浩脚本集 もう一つのシアター! (メディアワークス文庫) 作者:有川 浩 発売日: 2011/05/25 メディア: 文庫 シアター! (メディアワークス文庫) 作者:有川 浩 発売日: 2009/12/16 メディア: 文庫 シアター!〈2〉 (メディアワークス文庫) 作者:有川 浩 発売…