コーヒータイム -Learning Optimism-

本を読むということは、これまで自分のなかになかったものを取りこみ、育ててゆくこと。多読乱読、英語書や中国語書もときどき。

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

資産形成を始めるにあたって〜日本証券業協会『NISA概論』

NISA (Nippon Individual Savings Account) =少額投資非課税制度は、イギリスのISA (Individual Savings Account) 制度を模範としている。上場株式・公募株式投資信託等への一定額の投資から得られる配当金や譲渡益(すなわち株式や信託を売却したときの利…

司馬光《資治通鑑》巻百八十四: 隋紀八/巻百八十五: 唐紀一

久しぶりに《資治通鑑》を読むのは、「国が滅ぶ」のはどんなときだと考える機会があったためだ。 中国の歴史書ほどこの問いにふさわしい参考資料はない。数千年もの間、幾多の王朝が栄え、滅びていったことを、漢字という一種類の文字、《史記》に始まる一貫…

あわただしい人間社会の時間と、もうひとつの悠久の時間〜星野道夫『旅をする木』

わたしは、日本に生まれた人々は、生涯に一度は大陸に行くべきだと考えている。 わたしはユーラシア大陸(中国)と北米大陸(カナダ)を旅した。桂林の山水画そのもののような景観の中、どれほど川下りしてもいっこうに河口は見えず、ロッキー山脈沿いに何時…

エネルギーの過去をふり返り、未来を楽しく想像してみよう〜V. Smil “Energy and Civilization: A History”

エネルギーについて学ぶための本。 Energy and Civilization: A History (The MIT Press) 作者:Smil, Vaclav The MIT Press Amazon エネルギーの人類史 上 作者:バーツラフ・シュミル 青土社 Amazon エネルギーの人類史 下 作者:バーツラフ・シュミル 青土社…

10年前のエネルギー社会と今〜D. Yergin “ The Quest”

エネルギーについて学ぶための本。 なぜわたしはこの本を読むために時間を使うのか。 ①世界の見方を根底からひっくり返す書物、 ②世界の見方の解像度をあげる書物、 ③好きだから読む書物 この本は②。産業活動と現代社会生活に直結するエネルギーの世界情勢、…