コーヒータイム -Learning Optimism-

本を読むということは、これまで自分のなかになかったものを取りこみ、育ててゆくこと。多読乱読、英語書や中国語書もときどき。

2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

過去を知り、現在を読み解く〜国際金融史研究会『金融の世界現代史』

700ページ近くある分厚い本で、読み通せるのか不安だったけれど、いざ読み始めたら「めちゃ面白いんだけど!?」と、するする読めた。 内容はタイトルそのままで、金融機関や金融活動の現代史を国家別に紹介している。各国の金融制度の成り立ちをみていくと…

不動産投資の基礎知識にこの一冊〜大和不動産鑑定編著『不動産の価格がわかる本』

最近不動産購入や不動産投資の話題にふれることが多くなってきたため、勉強するために読んだ。不動産価格鑑定の基礎事項から租税までしっかりおさえていて、かゆいところに手がとどく一冊。最初に不動産市場のサイクルについて述べてから、一般的な価格評価…

歴史に人々が流されるか、人々が歴史をつくるか〜トルストイ《戦争と平和》

戦争と平和(一)(新潮文庫) 作者:トルストイ 発売日: 2017/01/27 メディア: Kindle版 戦争と平和(二)(新潮文庫) 作者:トルストイ 発売日: 2017/01/27 メディア: Kindle版 戦争と平和(三) (新潮文庫) 作者:トルストイ メディア: 文庫 戦争と平和(四)…

抱腹絶倒のロシアエッセイ〜米原万里『ロシアは今日も荒れ模様』

幼少時代をチェコスロバキアのソビエト大使館付属学校で学び、長じてベテランロシア語通訳となった著者は、母語である日本語と同じくらい流暢にロシア語を操り、エッセイで描き出されるロシアのエピソードはまさに抱腹絶倒ながら暖かい視線を感じさせる。 ロ…