コーヒータイム -Learning Optimism-

本を読むということは、これまで自分のなかになかったものを取りこみ、育ててゆくこと。多読乱読、英語書や中国語書もときどき。

心理・自己啓発

信頼障害としてのアディクション〜小林桜児『人を信じられない病』

なぜこの本を読むことにしたか なぜわたしはこの本を読むために時間を使うのか。 ①世界の見方を根底からひっくり返す書物、 ②世界の見方の解像度をあげる書物、 ③好きだから読む書物 この本は②。酒、タバコ、違法薬物、買い物、性的行為……さまざまな依存症に…

【おすすめ】自己啓発書の手引きはこれ一冊〜アナ・カタリーナ・シャフナー『自己啓発の教科書』

2024年、新年1冊目の読書はこれ。 自己啓発の教科書 禁欲主義からアドラー、引き寄せの法則まで 作者:アナ・カタリーナ・シャフナー 日経ナショナル ジオグラフィック Amazon なぜこの本を読むことにしたか なぜわたしはこの本を読むために時間を使うのか。…

マルクスとエンゲルスの理想と現実〜マルクス、エンゲルス《共産党宣言》

ここ最近色々あって(ロシアとかロシアとか)、人間が世界情勢を理解するときの視点はもちろんその人の育った環境、受けた教育、積んだ人生経験などによってさまざまだけれど、もっとも基本となるいわゆるOperating System (OS, Windowsのようなもの)にあた…

珠玉の哲学名著をちょっとだけのぞいてみよう〜岡本祐一朗『哲学の名著50冊が1冊でざっと学べる』

【哲学】とは「愛知」を意味する学問分野、または活動であるという見方をするならば、根源的には「知識欲に根ざす活動」である。近代までの哲学は形而上学と自然学(自然科学)を含んでいたが、19世紀以降は自然科学が急発展して哲学から独立し、哲学は主に…

食わず嫌いをなおすために〜孔子《論語》

これまで断片的に《論語》を読んできたけれど、この辺りで腰をすえてじっくり読み通そうと決めた。論語の注釈書や解説書はそれこそいくらでも出ているけれど、読みやすい文庫版をいくつか比較してみた。 まず角川ソフィア文庫。初版は1959年。中国古典研究者…

中国に生まれ育った人々の思考や行動を理解するために〜武内義雄『中国思想史』

中国思想史 (講談社学術文庫) 作者:武内義雄,浅野裕一 講談社 Amazon なぜこの本を読むことにしたか なぜわたしはこの本を読むために時間を使うのか。 ①世界の見方を根底からひっくり返す書物、 ②世界の見方の解像度をあげる書物、 ③好きだから読む書物 この…

【おすすめ】責任主体たり、問題解決者たれ〜読書猿《問題解決大全》

問題解決大全 作者:読書猿 フォレスト出版 Amazon なぜこの本を読むことにしたか 《独学大全》の項で、学ぶのはなぜ自分自身が生きづらいのか知るためだと書いたが、まさにそれにうってつけのお道具箱が《問題解決大全》。これもそこそこ分厚い鈍器本だが、…

【おすすめ】みずからの足で立つために~読書猿《独学大全》

インターネットの知の巨人、読書猿さんが書いた3冊の本《独学大全》《問題解決大全》《アイデア大全》を一気読み。このうち《アイデア大全》は一度読んだことがあるが、この機会に再読。 【おすすめ】『アイデア大全』(読書猿著)を読んだ - コーヒータイム …

【おすすめ】ひとはいつでも合理的、ではない〜ダニエル・カーネマン《ファスト&スロー》

そろそろ人生も中盤戦にさしかかってきたところで、本を読むということを考えなおしてみた。読みたい本がたくさんある。優先順位をつけなければ、読むべき本を後回しにしてしまうかもしれない。それでは余りにもったいない。 だから、 ①世界の見方を根底から…

あなたが知っているつもりになっていることは、実は……〜S.スローマン&F.ファーンバック『知ってるつもり 無知の科学』

この本の冒頭にはどきりとさせられた。1954年に起こったアメリカの水爆実験による第五福竜丸の被曝と、このことがきっかけで死亡した久保山愛吉さんの事例から、本書はスタートしたのだ。そして、第五福竜丸や、水爆実験場付近の環礁に住んでいた人々が被爆…

怒らないような人格に達するまでの遠い道程を迷わないために〜アルボムッレ・スマナサーラ『怒らないこと』

怒りについての読書、第二弾。 これも尊敬するブログ「わたしの知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」から。著者はスリランカ上座仏教(テーラワーダ仏教)長老であり、日本において仏教伝導を行なってきている。 「怒らないこと」はスゴ本: わたし…

もしもあなたが怒りたくないと感じるならば読んでみよう〜セネカ《怒りについて》

怒りについて 他2篇 (岩波文庫) 作者:セネカ,兼利 琢也 発売日: 2018/04/19 メディア: Kindle版 私は自分自身の問題を解決するためにさまざまな本を読んできたけれど、なかでも大きな問題は【親との関係】【自分自身の怒り】であった。【親との関係】につい…

母娘関係に悩んだときに読んでみた『となりの脅迫者』

となりの脅迫者 (フェニックスシリーズ) 作者: スーザン・フォワード,亀井よし子 出版社/メーカー: パンローリング 発売日: 2012/06/15 メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 9回 この商品を含むブログ (2件) を見る 『毒になる親』の著者、スーザン…

逃げるのは役立つ『逃げ出す勇気 自分で自分を傷つける前に』

新垣結衣主演ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」で、逃げることのネガティブイメージがちょっと薄くなってきた気がするけれど、いまだに「嫌なことでも3年間は我慢しろ」「逃げ出すのは弱いやつだ」などといった言い方も根強い。本書はそこをとりあげて「逃…

【おすすめ】なぜ人は失敗から学べないのか?『Black Box Thinking』

Black Box Thinking: Marginal Gains and the Secrets of High Performance 作者: Matthew Syed 出版社/メーカー: John Murray Publishers Ltd 発売日: 2016/04/07 メディア: ペーパーバック この商品を含むブログを見る 失敗の科学 失敗から学習する組織、…

あなたはこれを読んでなにを思うだろうか?『日本が世界一「貧しい」国である件について』

日本人ならぜひ一度読んでみてほしい。あなたはなにを思うだろうか。反感を抱くだろうか、それとも考えこむだろうか? この本でいう貧しさは物質的貧困ではない。精神的貧困である。 日本人は心が貧しい。これが著者の主張だ。では心が豊かとはどういうこと…

成功者の本を読んでも成功者にはなれない『キャリアポルノは人生の無駄』

ビジネス書を何冊か読むと、大体の特徴が見えてくる。 センセーショナルな題名のものはたいてい字数のわりに内容がたいしたことなく、読んだら忘れる。時にはあからさまに著者のセミナーを紹介していたりして、ますます読む気が失せる。成功者の自伝はかなり…

ここがおかしいよ日本社会『発達障害の僕が「食える人」に変わったすごい仕事術』

発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術 作者: 借金玉 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2018/05/25 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る わたしがインターネット上で借金玉という名前を知ったのは、ニューアキンドセンターへ…

孔子《論語 第十三篇 子路》

孔子の「論語」を読んでいく。今回読むのは《子路篇》、孔子の弟子である子路が、孔子との対話をまとめた部分。その中で心に残ったものをいくつかブログに書きとめる。この篇では孔子の理想主義者なところがとてもよく出ている。 13·3 ......名不正则言不顺…

孔子《論語 第二篇 為政》

孔子の「論語」を読んでいこうと思ったのは一年前だったが、全20篇のうち2篇読んだだけで止まってしまった。ようやく再開しよう。 今回読むのは《為政篇》、政治について孔子が考えたことをまとめた部分だ。その中で心に残ったものをいくつかブログに書きと…

ブロガーの人生観『小さな野心を燃料にして、人生を最高傑作にする方法』

はあちゅうというブロガーがいることは聞いたことがあったけれど、彼女が書いたものを読むのはこれが初めてだ。最近彼女がAV男優と事実婚しているというネットニュースを見て、どんな女性なのか気になった。なにしろカメラの前でほかの女性を抱くのが仕事のA…

全女子必読『なぜ幸せな恋愛・結婚につながらないのか 18の妖怪女子ウォッチ』

筆圧女子ぱぷりこ様による必読の書。ブログ「妖怪男ウォッチ」は読み返しては身悶えしていました。これとかこれとか。というか全部おすすめ。 キラキラ婚活女子が望むハイスペ男との結婚は、こんな地獄ですけどいいですか - 妖怪男ウォッチ 映画『百円の恋』…

人生ドラクエ化マニュアルII 人生の敵攻略編 (JUNZO著)

一冊目の『人生ドラクエ化マニュアル』を読んだのは随分前だが、本を開けば、一冊目を読んだときのワクワク感がよみがえってきた。まずは人生ゲーム化理論のおさらいから始める安心設計がうれしい。 <人生ゲーム化理論> 血湧き肉躍る目的を自ら設定し、 本…

なぜ男は「そんなこと」で怒るのか(安間 伸著)

女が男にとって謎であるように、男は女にとって謎である。変なタイミングで怒ったり、話を聞いてほしいだけなのに話の腰を折りまくったあげくヘソをまげたり、浮気にトンチキな言いわけをしたり。 そんな男という生物の特性を、「まとめるとたったこれだけの…

「本当の大人」になるための心理学』(諸富祥彦著)

この本では「今の日本社会では「いつまでも若々しくあること」といった外的な活動性ばかりに価値が置かれて、「中高年期における人格的成長・成熟」を重視する価値観が育まれてこなかった」と述べられている。 これには少し首をかしげた。外面重視はある程度…

”Manage Your Day-to-Day: Build Your Routine, Find Your Focus, and Sharpen Your Creative Mind" (by 99U)

本書は「意識的習慣づけ」のための本だ。英語としてはちょっと難しい文章が多かったが、意味が取れないほどではない、という感じ。 「意識的に」ということがキモだ。著者は冒頭でこう述べている。(日本語は意訳) Through our constant connectivity to each…

【おすすめ】『アイデア大全』(読書猿著)を読んだ

アイデア大全 作者:読書猿 発売日: 2017/01/22 メディア: 単行本(ソフトカバー) 実用書を読んでもやもやすることがよくある。「この方法に従うだけでうまくいくのならとっくにみんなうまくいっているはずなのに、実践はどうしてこんなに難しいのだろう」だ…

【おすすめ】"Leadership and Self-Deception: Getting out of the Box" (by The Arbinger Institute)

まさかの事態。前の投稿(2018/01/08)から5日も経過してしまった。3日で一冊読んで投稿するというルールを守れなかったことを猛反省。 なお「あれこれの事情があるから仕方なかった」という自己欺瞞の言いわけを粉砕してくるのが、以下の本である。 Leaders…

【おすすめ】『モチベーション革命 稼ぐために働きなくない世代の解体書』(尾原和啓著)を読んだ

モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書 (NewsPicks Book) 作者: 尾原和啓 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2017/09/27 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (1件) を見る この本を読んで、なぜ私が出世などの動機付けに興味がわかず…

『特定の人としかうまく付き合えないのは 、結局 、あなたの心が冷めているからだ』(五百田達成、堀田秀吾著)を読んだ

ぐさりとくるタイトルに惹かれて手にした本。 著者は心が冷めている状態を、①人の話に興味がない、②人と積極的に関わろうとしない、③そのため、世界がどんどん狭まっていく状態と説明している。要するに対人関係に興味がないのだ。 だけど一方で人は、興味関…