コーヒータイム -Learning Optimism-

本を読むということは、これまで自分のなかになかったものを取りこみ、育ててゆくこと。多読乱読、英語書や中国語書もときどき。

IT・人工知能

【おすすめ】IT時代の軍事技術競争に負けるとなにが起こるか『Army of None』

【読む前と読んだあとで変わったこと】 新しい視点を身につけるために読む本。日本ではあまり取り上げられることがない、軍事技術発展という視点からIT技術を見るようになった。 かのビル・ゲイツがブログでAI・機械学習関係の必読書と絶賛していると聞き、…

産業革命を正しい方向に向かわせるための悪戦苦闘『Shaping the Fourth Industrial Revolution』

Shaping the Fourth Industrial Revolution 作者: Klaus Schwab,Nicholas Davis,Satya Nadella 出版社/メーカー: World Economic Forum 発売日: 2018/01/11 メディア: ペーパーバック この商品を含むブログを見る 人工知能が人間社会をどう変えるか、さまざ…

道を切り開くために『The 20 Key Technologies of Industry 4.0 and Smart Factories』

2018年ワールドカップロシア大会で、ドイツのグループリーグ敗退が決まってからとたんに見る気が消え失せた。ブラジルが2014年大会の雪辱をかけてドイツとゲームプレイするのを期待していただけに残念。 そのドイツを震源地とするIndustrie4.0について。前回…

よりよい意思決定のために『Industry 4.0 for Process Safety』

人工知能やITの本を探していると、しばしばIndustie 4.0という単語にぶつかる。 「インダストリー4.0(Industrie 4.0)」と呼ばれるこの試みはドイツで進められている。第4の産業革命とも呼ばれる、工業のデジタル化によって製造業の様相を根本的に変え、製…

黒人であること、それが意味すること『Project Management: the Black Experience』

書き手はどんな人間で、どんな人生を送ってきて、なにを表現したくて書いたのか? この本については簡単に答えられる。著者はバージニア州出身のアフリカ系アメリカ人で、コールセンターからITプロジェクトマネジャーに転身した経歴の持ち主で、黒人マネジャ…

【おすすめ】『人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの』(松尾豊著)

良書は目の前の霧をパッと晴らしてくれる。 もやもやしていた感覚を明快な言葉で示してくれる。 つながりが見えなかったものごとの関係を示して、全体像とそれぞれの位置付けを見せてくれる。 本書はまさにそうした良書だ。 本書は、人工知能の入門書として…

【おすすめ】Augmented: Life in the Smart Lane” (by Brett King)

Augmented: Life in the Smart Lane 作者: Brett King,Alex Lightman,J. P. Rangaswami,Andy Lark 出版社/メーカー: Marshall Cavendish Intl 発売日: 2016/06/07 メディア: ハードカバー この商品を含むブログを見る 中国の習近平総書記が2018年に新年の挨…

おとなのIT事件簿 (蒲俊郎著)

インターネット時代に法規制がそれに対応出来ていない、あるいはどう対応すべきか意見がまとまっていないという話題はよく聞くが、本書はその中でも身近なケースをたくさん取り上げており、法律用語はやや難解であるものの参考になる。 オンラインショッピン…

社長が知りたいIT50の本当 (谷島宣之著)

報道で気になるIT関連ニュースが流れたとき、「これって我が社ではどうなってるの?」と聞いてくる社長に、技術面・社内政治面・IT部門の利益面などを考えた上でどう回答するか、という面白くもどこか悲哀漂うコンセプトの本。 悲哀漂うと感じてしまうのは、…

『ITの正体 なぜスマホが売れると、クルマが売れなくなるのか?』(湧川隆次/校條浩 著)

ITの正体 なぜスマホが売れるとクルマが売れなくなるのか? (NextPublishing) 作者: 湧川隆次,校條浩 出版社/メーカー: インプレスR&D 発売日: 2014/01/24 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る デジタルやITの特徴、シリコンバレーという場所の特…

スペシャリストが解説する Amazon Web Services 知っておきたい基礎知識 (佐々木大輔著)

スペシャリストが解説する Amazon Web Services 知っておきたい基礎知識 IT Leaders選書 作者: 佐々木大輔 出版社/メーカー: インプレス 発売日: 2016/02/20 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る インターネットや関連サービスが日進月歩の現代、…

『UXの時代 - IOTとシェアリングは産業をどう変えるのか』(松島聡著)

UXの時代 ― IoTとシェアリングは産業をどう変えるのか 作者: 松島聡 出版社/メーカー: 英治出版 発売日: 2016/12/06 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 読書三昧ですごす週末のなんと幸せなことか。 著者はひとことでビジネスの新潮流をまとめ…

『ITビジネスの原理』(尾原和啓著)を読んだ

著者はインターネットが一般開放された1993年から、インターネットビジネスが爆発的に拡大していく中、コンテンツを集合させたプラットフォームの開発に関わってきた。そんな著者が見たインターネットのこれまで、現状、これからをまとめたのが本書。 著者は…

【おすすめ】『フリー 〈無料〉からお金を生み出す新戦略』(クリス・アンダーソン著)を読んだ

フリー 〈無料〉からお金を生みだす新戦略 作者: クリス・アンダーソン,小林弘人,高橋則明 出版社/メーカー: NHK出版 発売日: 2009/11/21 メディア: ハードカバー 購入: 133人 クリック: 3,796回 この商品を含むブログ (533件) を見る 本を毎日読むようにな…

システム障害はなぜ二度起きたか (日経コンピュータ編)

みずほが東日本大震災直後に引き起こした大規模なシステム障害は、大ニュースになったため私の記憶に残っている。当時は義援金振込が殺到したためシステムダウンしたらしい、くらいの認識だったが、この本を読んで、その考えが間違っていたことがわかった。 …

『人工知能 機械といかに向き合うか』(DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集部)を読んだ

人工知能―――機械といかに向き合うか (Harvard Business Review) 作者: DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集部 出版社/メーカー: ダイヤモンド社 発売日: 2016/09/30 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (2件) を見る やがて来る…

FinTechの衝撃 金融機関はなにをすべきか (城田真琴著)

FinTechの衝撃 作者: 城田真琴 出版社/メーカー: 東洋経済新報社 発売日: 2016/08/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 「銀行の機能は必要だが、銀行は必要か?」(マイクロソフト創設者 ビル・ゲイツ) 「グーグル、フェイスブックが今後…

1時間でわかるビットコイン入門 (小田玄紀著)

1時間でわかるビットコイン入門 【2018年1月最新改訂版】 ?1円から送る・使う・投資する? (NextPublishing) 作者: 小田玄紀 出版社/メーカー: good.book 発売日: 2018/01/26 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る ビットコイン分割がニュースにな…

ザ・プラットフォーム -IT企業はなぜ世界を変えるのか? (尾原和哲著)

ザ・プラットフォーム:IT企業はなぜ世界を変えるのか? 作者: 尾原和啓 出版社/メーカー: PLANETS 発売日: 2015/06/09 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る プラットフォームとは、著者の定義によると「個人や企業などのプレイヤーが参加するこ…

アップル、グーグル、マイクロソフト クラウド、携帯端末戦争のゆくえ (岡嶋裕史著)

これは面白い。情報化社会の覇者たる三大企業が、クラウドにどう肉薄しようとしているのかを明快に書き分けている一冊。 マイクロソフトは、既存OSであるウィンドウズとその上で動くソフトの圧倒的な蓄積、対応技術者の蓄積こそが彼らの最大の資産だと理解し…

ビジネスで使う機械学習 (谷田部卓著)

人工知能に続き、勢いに乗ってもう一冊機械学習の本を読んだ。この本は機械学習の原理と種類を解説しているが、小難しい数式をほとんど使わず、図表で説明しているのですらすら読める。 機械学習の基本は統計学であり、その出力データはすべて確率で表現され…

教養としての人工知能 (福岡浩二著)

今一番将来性がある分野は? と聞かれて、私は「AI」と即答した。 この本は人工知能の歴史と、人工知能について現在政府や企業が取り組んでいることを紹介し、人工知能とどう向き合えばよいかについて考える材料を与えてくれる、読みごたえがある一冊。 そも…