コーヒータイム -Learning Optimism-

本を読むということは、これまで自分のなかになかったものを取りこみ、育ててゆくこと。多読乱読、英語書や中国語書もときどき。

マンガで食えない人の壁 (トキワ荘プロジェクト)

とても読み応えがあるプロ漫画家のインタビュー集。冒頭にこうある。

教育の難しいところは「教えられている側は身につくまで、教えられていることの重要性が分からない」ということです。…「先輩がそういうのだから、自分には分からない何かがあるのかもしれない」くらいに考えてみてください。

読み通すのに苦労するほどの分量にたっぷりつめこまれたプロ漫画家の知恵を、これから漫画家をめざす人に少しでも汲み取ってほしいという願いがこめられている。

語られていることは13人13色だが、とにかく最後まで描き切ること、自分のこれというものが見つかったらそこで勝負すべきこと、編集者と意見が合わないときは自分の伝えたいことがきちんと表現されていないと疑うこと、など、意外と起業あるあるが多かったように思う。漫画家は個人商売だから、起業家と根っこのところで同じなのかもしれない。