コーヒータイム -Learning Optimism-

本を読むということは、これまで自分のなかになかったものを取りこみ、育ててゆくこと。多読乱読、英語書や中国語書もときどき。

会社の電気はいちいち消すな コスト激減100の秘策 (坂口孝則著)

最近会社でもコスト削減にうるさくなってきた。コスト削減目標提示、夜の定刻消灯、部署別コピー枚数調査などなど。この本のタイトルからして、会社の電気をこまめに消したらどれほどのコスト削減が期待できるか、計算されているかもしれないと期待して手に取ったが、残念ながらそのような内容はなかった。

この本では、固定費は変わらないのだから社員を遊ばせておくのはもったいないこと、効率化して余剰時間をつくっても、それを社員がより付加価値が得られることに活用出来なければ結局節約効果は得られないこと、社員に「節約したい」と思わせるような「しかけ」をつくることなどを紹介している。著者によると人間には三つの特性があり、コスト削減達成を難しくしているという。

まず、人は、楽しいこと、自分の利益になることしか進んでやろうとしない。

次に、人は、ルールやシステムがないと、高い倫理観を持ち続けられない。

最後に、人は、強制的にやらされることしか達成できない。

いずれもなるほどとうなずきたくなる。メリットもシステムもなければ人は節約術を継続できないものなのだ。