コーヒータイム -Learning Optimism-

本を読むということは、これまで自分のなかになかったものを取りこみ、育ててゆくこと。多読乱読、英語書や中国語書もときどき。

その仕事のやり方だと、予算と時間がいくらあっても足りませんよ。 (降籏達生著)

『大金持ちの教科書』を読んだときのブログ記事にこう書いた。

【マネジメントがある判断をしたが、その内容は私には理解しがたかった。だが後に、マネジメントからすると非常に合理的な判断であったと分かった。

このことは私に、立場による判断の違いを深く考えさせた。それとともに、いつか同じ立場に立つことができたなら、私は今回彼がしたのと同じ判断をするだろうか、と疑問をもつきっかけにもなった。】

いつか同じ立場に立つことができたなら。この考えが頭に残っているからか、プロジェクトマネジメントの書籍によく手がのびる。あの時そう判断したマネジメントには、私には見えないものが見えていた。だからそう判断した。いつか同じ立場に立ち、マネジメントが今見ているのと同じ風景を見たい。

 

この本ではT機能、M機能、I機能という3つの機能を紹介している。T機能は「タスク機能」。組織の目標を達成し、課題を解決する機能だ。M機能は「メンテナンス機能」。組織を維持する機能だ。最後のI機能とは 「インディビジュアル ・ビヘイビア機能」。組織を破壊する私的な欲求からくる行動だ。すぐれたプロジェクトチームはT機能とM機能をふやし、I機能は駆逐すべきものだ。

リーダーとは指導者だとこの本では述べている。メンバーを指導し、引っ張って、その気にさせ、メンバーの能力を最大限に発揮させて、その結果としてプロジェクトを目標に到達させる。ルールよりも目標が優先するから、事故、クレーム、はたまた戦争など予想されないリスクやトラブルとの遭遇が待っている。予想できないリスクやトラブルに出会ったとき、リーダーの持っている知識、経験と共に、問題解決能力が問われる。

一方、マネジャーとは管理。メンバーにルールを伝え、それに従っているかどうかをチェックし、うまくいっていないとメンバ ーと共に改善策を協議する人。役割がかなり違う。どちらになりたいかで、身につけるべきスキルも違う。