昔読んだ本たちを思い出す試みその2。
児童書の次は少女漫画を結構読み、徐々に少年漫画にシフトしていった。とくに恋愛やら男女関係は少女漫画がファーストコンタクトだったことが多い。どんなお初があったのか思い出しながら書いてみる。思い出したころにつけたすかも。
ひだたっぷりのお姫様ドレスがページいっぱいに広がったかと思えば、「志願兵」という当時の私には意味がわからない単語が登場したり、黒服集団が泣きながら歩くよくわからないシーンがあったり(ステアの葬式)、この漫画で初めて知った概念として、ざっと思いつくだけでも「孤児」「身分制度」「いじめ」「ワルぶった少年」「死と葬式」「当主」などがある。版権問題で絶版中なのはずっとあとで知ったが、この意味でも学びになった。
北川みゆき『ぷりんせすARMY』『あのこに1000%』
ぶっちゃけ性教育のテキスト。程度でいえば『あの子に1000%』の方が濃いかも。
知識皆無の私が、初めてキスというものを知ったのがこの漫画。当時はその辺りが限界で、それ以上は「道場で半裸になってなにやってるんだ⁇」「してしまったってナニを⁇」という感想になっていた。男女主人公が最終巻でナニをしていたのか、正確に理解したのはだいぶ後になってからである。シリーズ物も『あのこに1000%』がお初で、タイトルが違うのに中身が続いているのに混乱した。
野村あきこ『すてきにディッシュアップ』

すてきにディッシュアップ! (講談社コミックスなかよし (878巻))
- 作者: 野村あきこ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1997/12
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こちらは学校恋愛物のテキスト。天然ぼけタイプについてもお初(かおちゃん)。これを読んで、クラスメイトとの恋愛にあこがれた思い出がある。
赤石路代『天よりも星よりも』
源義経を始めとする戦国武将、日舞、生まれ変わりはこの本で知った。男の娘もこれがお初。内容は結構血なまぐさくて初読はどん引き。1巻目から主人公によるバラバラ殺人現場を描いた少女漫画はこの作品くらいじゃなかろうか。
篠原千絵『闇のパープル・アイ』
この作品は初めて読んだホラー少女漫画だった。まずドラマから入り、ノベライズ版を読んだからそれほどショックは大きくなかったが、人間の少女が紫色の瞳を輝かせてしなやかな豹に変身するという設定に、恐怖と背徳感じみた魅力があった。

美少女戦士セーラームーン (10) (講談社コミックスなかよし (806巻))
- 作者: 武内直子
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元祖・戦う女の子。テレビアニメと原作とのあまりの違いにショックを受けたのはこの作品が初。タキシード仮面が毎回人質にとられたり敵に無力化されたりで、結局セーラームーンが仲間の力を得て敵を倒すという流れがほとんどなので、無意識に「女は戦える」とすりこまれた気がしなくもない。
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主人公の一人、風の「私は私が大切ですわ」というセリフに衝撃を受けた漫画。私が傷つくと私を大切に思ってくれている人達が心配するから、自分が一番大切。風の考え方がとても新しかった。それまで「愛してくれる人達を心配させないために自分を大切にする」という発想がまるでなかったので、こういう考え方もあるのかと、感電したような感覚がした。
男の子同士の恋愛にふれたのはこの作品がお初。年の差恋愛、先生と生徒、男の子同士のときめき、女の子同士の絆、と、よく考えたらなかなか濃い内容。
主人公のさくらちゃんが母親と死別、友達は桁違いの大金持ち、本人とお兄ちゃんは魔力持ちという設定ながら、変なひがみやコンプレックスが一切ないのが素敵すぎる。ふんわり可愛い絵柄と、愛されて幸せに育ってきたことがよくわかるさくらちゃんは心のオアシス。

ゴッドチャイルド (1) (花とゆめCOMICS―伯爵カインシリーズ)
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高校時代、イラストの腕前が「アニメイトに売れるレベル」の友達が熱烈ファンだった漫画。物語に加えて、絵そのものを鑑賞することを知ったのは由貴香織里の作品がお初。透明感あふれる最終巻表紙が美しい。ガチの兄妹恋と近親相姦も『天使禁猟区』がお初。