コーヒータイム -Learning Optimism-

本を読むということは、これまで自分のなかになかったものを取りこみ、育ててゆくこと。多読乱読、英語書や中国語書もときどき。

[テーマ読書]ネットワーク機器構成について学ぶ

電気・ガス・水道に続く第四のインフラとしての情報。電気・ガス・水道とのちがいは、公共事業ではないためネットワークサービスプロバイダが日々熾烈な競争を繰り広げている、幅広い選択肢が用意されている、技術進化がものすごく速い、といったところだろうか。

情報伝達を支えるネットワークについて多少なりとも基礎知識を得たところで、次はネットワークを構成するハードウェアについて知りたい。

そう考えて図書館の工学図書棚をあさり、見つけた入門書『通信設備のトラブルQ&A』『通信設備が一番わかる』を一気読み。ネットワークの全体像について学ぶために、『ネットワークエンジニアの教科書』という本も手にとってみた。

『いちばんやさしい5Gの教本』は最近話題になっている5G対応通信設備の導入について学ぶために読んだ。そもそも第五世代(これが5Gの意味)とそれ以前の世代のちがいは? 一部(主に軍事)で実用化されているとのうわさが絶えない6Gの性能は? 好奇心は尽きない。

今回は読書感想というより学習メモ。よくわからないところはググって補足。

 

通信機器について

そもそもの話、通信機器(ネットワークデバイス)にはどんなものがあるのだろうか?

ネットワークデバイスはDCE (Data Circuit Equipment) とDTE (Data Terminating Equipment) に分類出来る。前者はハブ(信号分岐器)やスイッチ (*1) などいわゆる通過点、後者はPCやルーター (*2) などフレームを作成する機器。無線LANであればアクセスポイントなどの電波送受信器、光ファイバーであれば電気→光変換器などが必要になる。

(*1) スイッチ/ルーターの主な役割は、デバイス間でやりとりされる多くのデータを、多くのネットワーク機器が存在するネットワーク上で、管理者の意図した品質・経路で、目的のデバイスに届けること。基本的にはスイッチはレイヤ2、ルーターはレイヤ3の転送情報を使用するが、技術発展により境界線はあいまいになっている。

(*2) ネットワーク上の位置により求められる機能が異なる。ルーターは中心部であれば転送効率や信頼性、企業LANとインターネットの接続点であればセキュリティ機能が重視されるため、さまざまな種類が発売されている。

 

通信機器を結ぶケーブルについて

またもやそもそもの話。通信機器を結ぶ有線or無線接続にはどんなものがあるのだろうか?

通信機器を物理的に接続するためのケーブルとして、ツイストペアケーブルと光ファイバー (*3)(*4) が広く使用されている。ケーブルはカテゴリと呼ばれる分類で規定される。たとえばカテゴリ6aは10Gbpsまでのデータ転送に使用可能。イーサネット規格 (*4) の仕様はaaBASE-xxと表記され、aaには通信速度 (Mbps)(*5) (*6) (*7) (*8) (*9) が入る。

(*3) 光ファイバーについては、10Gbpsの伝送速度をもつ10ギガビットイーサネットIEEE 802.3aeとして標準化されている。伝送方式と光波長の組み合わせで7種類が規定されている。

(*4) イーサネット (Ethernet) はパソコン機器同士の有線接続の通信規格。事実上、イーサネット=有線LANケーブルの規格といえる。通信速度、構造、最大接続距離が規定されている。

(*5) 情報伝送速度は電波を送信するときの【変調方式】【帯域幅】【空間ストリーム数】の3要素の組み合わせで決まる。

(*6) 変調方式とは0と1で表されるデジタル情報を電圧などの電気信号に変換し、さらに電波発信できるような周波数に変換するプロセス。この変換効率により信号の転送速度が決まる。各変調方式には、受信機においてデジタル情報を復調するために最小限必要な受信電力値(=受信電波強さ)が規定されており、高周波数ほど大きくなる(なぜなら高周波数であるほど距離による伝搬損失が大きくなるため、発信元はそれを考慮してより強く発信しなければならない)。送信機が情報伝達に利用できる変調方式は、受信電力、電波伝搬経路等により事実上制限される。

(*7) 限られた帯域幅の中で複数の周波数を多重化配置することで情報量を増やすことができる。IEEE 802.11axでは変調方式として802.11ac + 1024-QAM (Quadrature Amplitude Modulation) 、帯域幅は最大160MHzまで使用できる。

(*8) MIMO技術により空間ストリームという概念が登場した。空間ストリームとは送信機から受信機までの情報流れであり、送信機と受信機が複数アンテナを搭載していれば、いわば単車線道路を2車線以上に拡張するようなもので、同時に送付できる情報量が増える。MU-MIMO (Multi-User Multiple-Input and Multiple-Output) ではアクセスポイントと端末にそれぞれ複数のアンテナを用意し、一つのアクセスポイントがアンテナの上限数範囲内で複数の端末と同じチャネルで同じタイミングで通信できるようになる。MU-MIMOは2013年のIEEE802.11acで取り入れられた。

(*9) 電波はたとえるならば土地と同じ有限の資源で、土地の住所に相当するのが周波数、広さに相当するのが帯域である。電波法などにより使用してよい周波数、帯域、利用目的(土地でいえば都市計画により◯丁目ごとに利用目的を定めるようなもの)、出力制限(土地でいえば建物の高さ制限)などが定められていて、使用者は免許などの承諾を各政府から得なければならない。ちなみに実用化されている周波数はだいたい数kHzから300GHzくらい。

 

戸建住宅のネット通信設備

今の固定ブロードバンドはFTTH (Fiber to the Home) という光ファイバーをユーザー宅に直接引き込むシステムが主流。

【構成例】❶ NTT収容局内光伝送装置 (OLT) →❷ NTT収容局内光配電盤 (IDM) (*10) →❸ 地下クロージャ →❹ 地上クロージャ→❺ 戸建戸外光キャビネット →❻ 戸建室内光コンセント →❼ ONU →❽ CTUまたはルーター

【構成要素解説】

❶ OLT (Optical Line Terminal) は通信事業者の局側に設置された終端装置として、光信号の送受信を行う。そもそも光通信とは光の点滅で情報を伝えること。電気信号としてのデジタルデータを半導体レーザー光源を利用した電気→光変換器で光の点滅に変換し、光ファイバーを通して送出する。受信側では光の点滅を電気信号に再変換してデジタルデータを取り出す。これが光通信の基本的仕組みであり、送信側・受信側双方で電気・光変換器が必要不可欠。

IDM (Integrated Distribution Module) はNTT局内と局外の光ファイバーをつなぐ光配線盤。スプリッターという光ファイバーを分岐させるための光部品を内蔵している。基本的には、IDMで4分岐、後述する地上クロージャで8分岐、合計32分岐。

クロージャ光回線を束ねる箱。地下クロージャはマンホールなどに設置されるのが一般的で、浸水防止構造となっている。

光回線ONUの接続箇所となる差込口。

❼ ONU (Optical Network Unit) は終端装置。光回線信号を電気信号に変換する宅内配線が終われば、光回線ONUにつなぐ。ちなみにONTは本質的にONUと同じで、ONTはITU-T用語であり、ONUIEEE用語。なお、ITU-T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector、国際電気通信連合電気通信標準化部門) は世界規模で電気通信を標準化することを目的とする国連機関であり、勧告 Tecommendation) という形が標準。

ルーターONUにつなぎ、設定完了すれば、ネットワークを利用する準備は完了。

(*10) スプリッターを用いた光信号の分岐・合流により、一本の光ファイバーで複数の加入者に光回線サービスを提供する光ネットワークをPON (Passive Optical Network) と呼ぶ。光ー電気変換を行わず、受動素子であるスプリッターを用いて光信号を複数分岐し、光ファイバーを複数のユーザーで共有するため "Passive" と呼ばれる。IEEE 802.3ah標準のGEPON、ITU-T G.984に基づくGPON、IEEE P802.3av標準の10G-EPONなどが実用化されている。

 

集合住宅のネット通信設備

【構成例】❶ NTT収容局内の光伝送装置 (OLT) →❷ NTT局内と局外の光ファイバー同士をつなぐための光配電盤 (IDM)  → ❸ 地下クロージャ(マンホール内など) → ❹ 集合住宅共用部分MDF →❺ 集合住宅共用部分各階IDF →❻ 集合住宅専有部分ONU (*11) → ❼ ルーター

【構成要素解説】

❶〜❸は戸建住宅の関連項目参照。

❹ MDF (Main Distributing Frame) は主配電盤のこと。外部(NTT収容局など)からマンションまでのびる光回線や電気設備などの配線を束ねる大変重要な設備。通常は管理人以外出入り不可のところ(MDF専用室や管理人室など)に設置されている。光回線は事業者ごとに別々にケーブルを新設する必要があるため、MDFに空きがあるか確認する必要がある。

❺ IDF (Intermediate Distribution Frame) はマンションに階単位で設置されている中間配電盤。一般的には通信機械室・電気機械室・共用廊下などに設置される。MDFからの配線を中継し、各部屋に分配する。なお、あらかじめEPS (Electric Pipe Shaft/Space) という電気配線シャフト(配管と呼ばれるときもある)を設置しておくことで、MDFからIDFまでの配線作業が容易になる。規模が小さい集合住宅ではIDFを設けず、直接MDFから各階に配線する場合もある。

❻〜❼は戸建住宅の関連項目参照。

(*11) 光コンセントがある場合でも、スプリッター側を外している場合や、内装業者などに途中で光ケーブルが切られている場合がある。配線し直さないといけないので、あらかじめスプリッターからONU設置階までのIDF・EPSを開錠する必要がある。

 

戸建住宅 / 集合住宅のTV設備

【構成例】❶ 通信衛星or送信塔 → ❷ 受信・配信拠点アンテナ →❸ 受信・配信拠点内HE →❹ 受信・配信拠点内光送信装置 →❺ NTT光ファイバー収容局内V-OLT / GE-OLT →❻ NTT光ファイバー収容局内WDMスプリッター →❼ 住宅内GV-ONU →❽ 住宅内ブースターアンプ →❾ 住宅内分配器 →➓テレビ

 

戸建住宅 / 集合住宅の電話回線

既存の固定電話の加入者線(メタリックケーブル)を用いてインターネットへの接続を提供するADSL (Asymmetric Digital Subscriber Line) は2023年1月31日をもってサービス提供終了予定。 固定電話のアナログ回線も2025年を目安にサービスを終了し、光回線(IP網)へ移行予定 (*12) 。ちなみに固定電話回線は利用する電話機に非常電源が搭載されていれば停電時でも通話可能だが、IP回線は電源の供給が必要であるため、停電時には利用出来ない (*13) 

光回線構成はネット通信設備とほぼ同じなので、一部電話回線を使用するVDSL (Very high-bit-rate Digital Subscriber Line) 方式について調べた。VDSLは基本的に集合住宅向け。なお、光回線に比べてVDSLは回線速度が遅め。

【構成例】❶集合住宅共用部分(一般的にはMDF)に設置された集合型回線終端装置→ ❷集合住宅共用部分VDSL集合装置 →❸ 集合住宅内VDSLモデム →❹ 住宅内CTU →❺ 住宅内VoIPアダプタ →❻ IP電話

(*12) 光回線、高速モバイル通信、CATV、ADSLの4種類。

(*13)『名探偵コナン』にこれを利用したアリバイ崩しがあった。

 

移動通信ネットワークの仕組み

最近話題の5Gがこれに関連する。NR (New Radio) という無線方式で10Gbpsを超える最大通信速度を実現する5Gは、それまで携帯電話端末のみで使用されていた4Gまでの世代とは異なり、産業界での利用を想定されているのが最大の特徴。(*14)(*15)(*16)

産業界にはこれまでも当然インターネット技術が導入されていたけれど、通信量が桁違いであること、信頼性や機密保持への要求が厳しいことなどから、光回線などの有線接続が基本であった。【移動可能な】【無線通信】を導入することは、産業界におけるゲームチェンジとして注目される。

ひとことでいうと、移動通信と固定接続の品質差がどんどん小さくなり、ついに産業界で使用可能なレベルになったのが5Gである。

歴史的に、ネットワークサービスはまず固定電話回線を利用したインターネットから始まった。やがて固定電話回線と光回線が混在するサービスが始まるが、大容量・高速通信を可能にする光回線がしだいに固定電話回線に代わる主役になり、固定電話回線を含むサービスは、ADSLは2023年1月31日をもって提供終了、 固定電話のアナログ回線も2025年を目安に終了予定。いわば「歴史的使命を全うした」というやつ。

5G以降の移動通信の技術は、光通信回線にとってかわる可能性を秘めている。しばらくは光回線と5G通信が混在するだろうが、やがて5G以降の移動通信が主役になるであろう。ちなみに日本で電話回線を利用した商業用インターネットが登場したのは1992年で、家庭向け光回線が登場したのは2003年。光回線が固定電話回線に完全に取って代わるまでに20年かかったが、5Gはもっと短期間でこれを成し遂げられるだろう。

主なシナリオは3つ。

  1. モバイルブロードバンドの高度化 (eMBB) (*17)
  2. 多数のデバイスを利用するIoT (mMTC) (*18)
  3. 機械制御や遠隔手術のような信頼性がより求められるIoT (URLLC) (*19)(*20)

【構成例】❶外部ネットワーク →❷パケット処理装置 →❸無線中継局 →❹ 基幹収容局 →❺ 無線基地局(収容局) →❻ 移動端末

【構成要素解説】

❷ パケット処理装置が構成するネットワークをコアネットワーク (Core Network) (*21) といい、4GではEPC (Evolved Packet Core) 、5Gでは5GC (*22) と呼ぶ。

❹ 従来技術ではDUとCU (*23)(*24) は分割出来ないが、5Gで出来るようになった。DUとCUに分割できるベースバンド装置では、DUをアンテナ近くの収容局に設置し、CUを基幹収容局に設置できる。

❺ 5Gでは基地局をgNBと呼ぶ。無線基地局が構成するネットワークを無線アクセスネットワーク (RAN) (*24) という。ここで使用される無線ネットワーク技術を5GではNR (*25)と呼ぶ。

(*14) 移動通信ネットワークの標準化を行っているのは3GPP (3rd Generation Partnership Project) と呼ばれる業界団体。3Gに限らず4Gと5Gも手がけている。その技術仕様はReleaseと呼ばれ、2022年6月時点でRelease17までシステム設計完了。

(*15) 4Gでは高速通信が主なユースケースであったため、通信方式であるLTE/LTE-Advancedはモバイルブロードバンド型通信に最適化されていた。ところが5Gでは、後述するモバイルブロードバンドを高度化したeMBBに加え、URLLCや大量MTC接続も満足する必要があるため、コアネットワークの技術としてさらなる高速通信、低遅延通信技術が取り入れられた。なおLTEはLong-Term Revolutionの略。

(*16) 4GではLTEを使ったLPWA端末向けの通信規格としてLTE-MとNB-IoT(いずれもライセンス要)が標準化されている。これらの規格はLTEのRANを使用するが、通信速度は低速でよいため、使用する周波数帯域幅が非常に狭いのが特徴。LPWA (Low Power Wide Area) は消費電力を抑えて遠距離通信を実現する通信方式で、IoTの構成要素の1つとして注目されている。屋外環境などのために電源を取れない、定期通信は必要だがある程度遅延を許容できるデバイスに適切な通信方式といえる。5Gでもこの点を考慮しつつ遅延性を低く抑えた規格を開発中。

(*17) enhanced Mobile Broadbandの略称。超高速大容量通信。5Gでは20Gbpsでデータをダウンロードできることが条件。これを実現するため5Gには4Gに比べて高周波数が割り当てられているが、より多くの基地局が必要になるというデメリットもある。超高速大容量通信の実現により、4Kや8K映像のストリーミング送信や、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)などのより広い利用が期待される。

(*18) massive Machine Type Communicationsの略称。多端末同時接続。5Gではこれに加えてセンサー、ウエアラブル、ビデオカメラなど複雑性の低いIoT機器類の効率的なサポートを目的とした規格を開発中。

(*19) 5Gの目玉であるUltra-Reliable & Low Latency Communicationsの略称。超高信頼低遅延通信。3GPPおよびITU-RはURLLCの条件を「32バイト以上のパケットデータ量の99.999%以上の送信成功率」と「無線区間1ミリ秒(ms)以下の遅延」を同時に満たすことと定めている。ただしこの規定はあくまで無線区間の遅延であり、アプリケーション全体設計においてはバックホール(有線区間)伝送遅延、インターネット応答遅延、アプリケーションサーバー処理遅延などの影響のほうがはるかに大きい。このため予測不可能な事態が起こりうる外部インターネットとクラウドは使わず、アプリケーション処理までコアネットワーク内で完結させることで、遅延抑制や信頼性担保を行うのがURLLCの大前提となる。

(*20) 時刻同期と低遅延性を保証するネットワーク技術をタイムセンシティブネットワーキング(TSN=Time Sensitive Networking)と呼び、従来は有線通信のみ実現可能とされてきたが、NR及び5GCは無線通信でTSNを可能にすることで、URLLC型通信を実現させた。
(*21) RANから送付されてきた移動端末の加入者情報やAPN (Access Point Name、いわば端末の所在地情報) などのサーバー情報を受け取り、利用者登録を行うことで、CNが接続している外部ネットワークを移動端末から利用できるようになる。CNへの登録手続きをアタッチ (Attach) というが、これに必要な情報を保存するのがSIM (Subscriber Identity Module) であり、SIMカードにはIMSI  (International Mobile Subscriber Identity) という、携帯電話加入者に発行されるSIMカードごと(すなわち契約ごと)に固有の加入者識別番号が記録されている。コアネットワークと外部ネットワークの間のゲートウェイはP-GW (Packet data network Gateway) 、アタッチ時の認証に利用するサーバーはHSS(Home Subscriber Server、ホーム加入者サーバー)という。ちなみにコアネットワークが設置されているネットワークセンターは日本全国で数カ所のみに集約されている。

(*22) EPCではControl-Plane (制御信号)とUser-Plane (Userデータ) の機能が明確に分離されていなかったけれど、5GCでは、C-PlaneとU-Plane が明確に分離される (CUPS: Control and User Plane Separation) 。C/U分離することでC-Plane処理機能を中央集約配置、U-Planeを分散配置でき、MEC (Multi Access Edge-Computing)などのネットワーク機能を5G Networkへ導入しやすくしている。

(*23) RANは、4Gでは無線周波数 (RF) を処理するRRH (Remote Radio Head) 部と無線周波数 (RF) 以外を処理するBBU (Base Band Unit) 部で構成されていた。5GではBBUの機能をDU (Distributed Unit) およびCU  (Centralized Unit) に配置し、RRHの機能をRU (Radio Unit) に配置する構成に変更。

(*24) Radio Access Networkの略。

(*25) 標準化された5Gの通信規格。4GでいうところのLTEと同等の意味。サポートする周波数、帯域幅ともに、LTEよりもNRの方が高い。

 

(おまけ)データセンター

クラウドサービスの要であるデータセンターの構成要素は以下のとおり。

  • 耐震性に優れたビル
  • 入館時セキュリティ管理
  • 顧客データを保護するセキュリティ機器
  • サーバー (*24)、ストレージ、スイッチ、ルーターなどの機器
  • 機器冷却のための空調設備
  • 停電時のための自家発電装置
  • 24時間365日運用管理する体制

(*26) データセンターのサーバーはホストコンピュータとして、複数の高性能CPU、大容量メモリ、ネットワーク通信のためのNIC(Network Interface Card)、ストレージアクセスのためのHBA(Host Bus Adapter)などのインターフェースカードが必要。