コーヒータイム -Learning Optimism-

本を読むということは、これまで自分のなかになかったものを取りこみ、育ててゆくこと。多読乱読、英語書や中国語書もときどき。

<英語読書チャレンジ 81 /365> R. Muchamore “CHERUB Series Book 1: The Recruit”

英語の本365冊読破にチャレンジ。原則としてページ数は最低50頁程度、ジャンルはなんでもOK、最後まできちんと読み通すのがルール。期限は2027年10月。20,000単語以上(現地大卒程度)の語彙獲得と文章力獲得をめざします。

たまには子ども向けのシリーズを。語彙力獲得にはそれほど役立たないかもしれないけれど、ふつうにおもしろいし、日常表現を学ぶには意外にいい。

"CHERUB" シリーズは、第二次世界大戦中、フランスのレジスタンスで子どもたちや少年少女たちが活躍していたことに目をつけた英国人スパイが、帰国後、みずから17歳以下の未成年を訓練してスパイ集団を設立したという設定。この集団は現代まで存続しており、コードネームは "CHERUB"。いかにもティーンが好みそうな冒険活劇ものである。対象年齢は小学校中〜高学年というところか。

12歳の主人公ジェームズ・ロバート・チョーク (James Robert Choke) はいわゆるいい子ではない。非常に頭がよく、判断能力にすぐれているものの、喧嘩早く、ろくに授業を聞かないため学校の教師たちには好かれていない。一方で母親の悪口をいうクラスメイトをねじふせるという情のある一面をもつ(その際怪我させたために、ギャングであるその子の兄にボコボコにされるが)。ジェームズは父親が誰か知らず、母親は肥満で泥棒稼業、再婚相手のロンおじさん (Uncle Ron) は飲んだくれ、異父妹ローレン (Rauren) は小生意気、とまあ家庭環境もろくでもない。最新型のコンピュータゲームやおもちゃだけは母親が(盗品を)ふんだんに与えるから困らなかった。

そのろくでもない暮らしが一変する。鎮痛剤服用のため断酒を命じられていたにもかかわらず、ロンおじさんが酒をもちこみ、それを飲んだ母親が急死したのである。ジェームズは施設行き、妹はロンおじさんに引き取られる。その施設でジェームズはひょんな縁からCHERUBにスカウトされ、入隊試験に合格して正式訓練を受けることになる。

厳しい訓練を終えたジェームズに最初のミッションが命じられる。CHERUBでジェームズに水泳を教えている(彼は水泳が大の苦手だ)エイミー (Amy) と姉弟に扮して、 とあるコミュニティに潜入し、彼らとつながりがあると思われる過激な環境保護団体について情報収集するという内容であった……

 

子ども向けとはいえ、物語内容は決して甘くない。作中に "You can’t make an omelette without breaking eggs.” (卵を割ることなくオムレツをつくることはできない=なにかを犠牲にすることなくなにかを得ることはできない) という言葉がでてくるが、CHERUBのミッションに関わり、あるいは巻きこまれることで、人生を悪い方向に変えられる人々がいる、という事実が隠し立てされることなく描写される。そこがいい。