コーヒータイム

日々読んだ本の感想。時々日常。

「エゴを抑える技術」(ライアン・ホリデイ著)を読んだ

何回でも己を戒めるために読み返すべき名著。

EGO IS THE ENEMY - エゴは敵だ。

THE OBSTACLE IS THE WAY - 障害は道になる。

この二つの言葉は、著者が自分の左右の腕にタトゥーを彫り、毎日欠かさず目にして、人生の決断の指針としている言葉だ。歴史、哲学、書物の教訓で武装しなければ、エゴは敵となってしまう。

著者がこの本で目指したのは、読者が自分の特別さについて語るのをやめ、その結果エゴの束縛から解放されて、己の心に決めた、世界を変える仕事を成し遂げられるようになることだ。 

エゴとは、自分が重要な存在だという不健全な思い込み、誰の心の中にもいるこらえ性のない子供の部分、ほかの誰よりもなによりも自分の都合を優先させる態度、何がなんでも他人より優れ、たくさん手に入れ、認められなければ気がすまない考え、行きすぎた優越感や思い上がり。エゴのせいで自尊心が傲慢さに変わり、自己主張が頑固さに変わり、自信が無謀さに変わる。

一方、失敗すればエゴはこういう。なぜ挑戦した?  できないのは分かっていた。こんなことはどうでもいい。自分ではない誰かのせいだ。手を引いてしまえ。ーーそうして失敗から抜け出せなくなる。謙虚で強い人々はそうならない。いつも他人の賞賛を得なくてもやっていけるから、へこたれず立ち直る。己の内に定めた基準に従い、困難を乗り越える。

社会に出た若者はしばらくすると自分は思っているほど実力がなく、重要でもない、おまけに態度をあらためる必要があることに気づく。そうした時のとっておきの方法は、すでに成功している人や組織を敬慕し、自己のアイデンティティを相手に同化させ、双方の目標を同時に追いかけることだ。そうすることでキャリアの重要な時期にエゴを抑えられ、必要な知識や技術を片っ端から吸収でき、しかも他者のビジョンや進展を邪魔することがない。

 

「自分の仕事が異常に重要だと思い始めたら、それは精神が病んでいく兆候である」(バートランド・ラッセル、イギリスの哲学者の言葉)

まさに私はこの罠に落ちていたのだと思う。自分の仕事が重要視されないことに不満を抱き、メインストリームではなく補助的な仕事であることにエゴが声高に「もっと重視されるべきだ、もっとメインストリームの仕事をすべきだ」と思い上がったことを叫び、不満な態度を隠しきれずにチーム内の人間関係をギクシャクさせた。

私の中にもエゴの獣がいる。

それを飼いならすためには自分のためではなく尊敬出来る人や組織の目標を追いかけるために行動すること、常になじみのない分野に関する本を読み、自分がなにも知らない分野や知識がまだまだたくさんあることを実感して、学び続けることだ。

このブログでなるべくたくさんの異なる分野の本を読み、追体験し、自分ならどうするか考えるのが、助けになるだろう。