コーヒータイム -Learning Optimism-

本を読むということは、これまで自分のなかになかったものを取りこみ、育ててゆくこと。多読乱読、英語書や中国語書もときどき。

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

教訓が風化しないことを願って〜羽根田治『山岳遭難の教訓』

私は以前山好きの知りあいに初心者向けの夏山に連れていってもらったことがあるが、「当日の降水確率が30%以上なら中止」といわれた。その時は慎重すぎると若干不満だったものの、さいわい当日は天気にめぐまれた。 登山ではどれだけ天候に気をつけても慎重…

山岳文学の珠玉〜萩原浩司『写真で読む山の名著』

登山、自然、歴史などにまつわる名著を出し続けているヤマケイ文庫から編集長自ら「山好きな方なら最低限知っておいてほしい」と思う17冊を厳選し、写真付きで紹介したのが本書。巻末に33冊のヤマケイ文庫紹介がおまけされ、全部で50冊の文庫紹介となる。 孤…

【おすすめ】暴力によって格差が縮まるという不都合な真実〜ウォルター・シャイデル『暴力と不平等の人類史』

The Great Leveler: Violence and the History of Inequality from the Stone Age to the Twenty-First Century (The Princeton Economic History of the Western World) 作者:Scheidel, Walter 発売日: 2017/01/24 メディア: ハードカバー 暴力と不平等の人…

[昔読んだ本たち]少女小説(女性向けラノベ)編

昔読んだことがある少女小説(女性向けラノベ)を思い出していく。一時期毎日のように読んでいて、気に入ったものはいまでも大切に保管している。 月の影 影の海 (上) 十二国記 1 (新潮文庫) 作者:小野 不由美 発売日: 2012/06/27 メディア: 文庫 神。いくら…

イギリスの幽霊譚でアフタヌーンティーを〜Charles River Editors “Ghost Tales of the United Kingdom: Historic Hauntings and Supernatural Stories from the UK”

幽霊屋敷、呪われた教会、イギリスの「呪われた場所」をカラー写真入りで紹介する本。 私は幽霊や超常現象などはあまり信じていないけれど、たまに息抜きでこういう怪談話を読んでみるのは嫌いではない。ただし『リング』やら『着信アリ』やらの精神的にくる…

株式市場での栄光と破滅と、また栄光〜ニコラス・ダーバス『私は株で200万ドル儲けた』

1950年代、あるダンサーの個人投資家が株式トレードで200万ドル儲けた。彼は自分自身の株式投資のやり方や、200万ドル儲けるまでのできごとを本にまとめた。それが本書である。 本書は、株式投資の教科書として広く読まれているというけれど、私が読んだとこ…