コーヒータイム -Learning Optimism-

本を読むということは、これまで自分のなかになかったものを取りこみ、育ててゆくこと。多読乱読、英語書や中国語書もときどき。

2018-07-01から1ヶ月間の記事一覧

珠玉のエッセイ集『倒れるときは前のめり』

有川浩はとても好きな作家のひとりだ。どう紹介したら有川浩ファンじゃない方がこのエッセイ集を読みたくなってくれるのか、頭をひねらせるのもまた楽しい。 このブログは私の読書記録をつけるために立ち上げたが、面白い本にどんどん出会うにつれて、またほ…

[昔読んだ本たち]少年漫画編

昔読んだ本たちを思い出す試みその3。高校時代から少女漫画を卒業し、少年漫画にシフトチェンジして現在にいたる。未完結作品も多々あり。思い出したころにつけたすかも。 冨樫義博『幽☆遊☆白書』『HUNTER×HUNTER』 HUNTER×HUNTER 35 (ジャンプコミックス) …

[昔読んだ本たち]少女漫画編

昔読んだ本たちを思い出す試みその2。 児童書の次は少女漫画を結構読み、徐々に少年漫画にシフトしていった。とくに恋愛やら男女関係は少女漫画がファーストコンタクトだったことが多い。どんなお初があったのか思い出しながら書いてみる。思い出したころに…

エリートキャリアウーマンの騙し合い《浮沈》(テレビドラマ原作小説)

久しぶりに中国語原文でビジネス小説を読んだ。これまで読んできた中では恋愛要素控えめでなかなか私好み。 物語は主人公喬莉(チョウ・リー)が朝に目覚めるところから始まる。 25歳の喬莉は大手外資系IT企業で受付嬢をしていたが、中国地区総裁が彼女のビ…

中年危機に陥る前の予防接種《タタール人の砂漠》

タタール人の砂漠 (岩波文庫) 作者: ブッツァーティ,脇功 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2013/04/17 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (24件) を見る いつも参考にさせていただいているブログ「わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる…

【おすすめ】語ることを禁じられた時代の記憶《ワイルド・スワン》

ワイルド・スワン(上) (講談社文庫) 作者:ユン チアン 発売日: 2007/03/06 メディア: 文庫 ワイルド・スワン(中) (講談社文庫) 作者:ユン チアン 発売日: 1998/02/26 メディア: 文庫 ワイルド・スワン(下) (講談社文庫) 作者:ユン チアン 発売日: 1998/02/26…

ブロガーの人生観『小さな野心を燃料にして、人生を最高傑作にする方法』

はあちゅうというブロガーがいることは聞いたことがあったけれど、彼女が書いたものを読むのはこれが初めてだ。最近彼女がAV男優と事実婚しているというネットニュースを見て、どんな女性なのか気になった。なにしろカメラの前でほかの女性を抱くのが仕事のA…

全女子必読『なぜ幸せな恋愛・結婚につながらないのか 18の妖怪女子ウォッチ』

筆圧女子ぱぷりこ様による必読の書。ブログ「妖怪男ウォッチ」は読み返しては身悶えしていました。これとかこれとか。というか全部おすすめ。 キラキラ婚活女子が望むハイスペ男との結婚は、こんな地獄ですけどいいですか - 妖怪男ウォッチ 映画『百円の恋』…

[昔読んだ本たち]読書記録さまざま(五)

昔の記録類を片付けていたら出てきた読書記録を見直していく。まだまだ続くと思いきや、これで終わり。缶チューハイとともにどうぞ。アルコールをかけてお焚きあげしたい、思考的迷走とモラトリアムと自己認識歪みが顕在化したかのようなラインナップ。 岩月…

脳みそを揺さぶられるミステリーの傑作『ウォッチメイカー』

尊敬するブログ「わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」の中の人に選ばれた徹夜小説。ブログでも紹介されている。明日の予定のない土曜の夜に待ちきれず手にとった。 『スゴ本』中の人が選ぶ、あなたを夢中にして寝かせない「徹夜小説」5作…

アメリカ人のネタ帳『4000 Decent Very Funny Jokes』

どのページを開いてもおもしろい英語のジョーク集。数行という短さゆえすぐに読めて、ふふっと笑える。 58. First Soldier: "What made you go into the army?" Second Soldier: "I had no wife and I loved war. What about you?" First Soldier: "Well, I …

[昔読んだ本たち]読書記録さまざま(四)

昔の記録類を片付けていたら出てきた読書記録を見直していく。今回は男女関係の本が多めな気がする。 ダン・ガードナー『リスクにあなたは騙される 「恐怖」を操る論理』 リスクにあなたは騙される―「恐怖」を操る論理 作者: ダン・ガードナー,Dan Gardner,…

[昔読んだ本たち]読書記録さまざま(三)

昔の記録類を片付けていたら出てきた読書記録を見直していく。気軽な読みものもそれなりに読んでいたが、人間関係の本に絞って読書記録を取っていた。なんかすごいラインナップでお焚きあげ供養したくなったが、記録破棄ももったいないので、10年以上前の自…

[昔読んだ本たち]読書記録さまざま(二)

昔の記録類を片付けていたら出てきた読書記録を見直していく。中には読んだことすら忘れているものもあって、我ながら呆れる。 シーナ・アイエンガー『選択の科学』 選択の科学 作者: シーナ・アイエンガー,櫻井 祐子 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 201…

[昔読んだ本たち]児童読みもの編

昔の読書記録を整理しているうちに、子供の頃読んだ本たちのことも思い出してきた。毎週図書室に通っていたけれど、大人になってからも覚えている本はそんなに多くない。記憶に残っている本は、それだけ印象深いものがあった。一つ一つ思い出してみたい。 そ…

[昔読んだ本たち]読書記録さまざま(一)

昔の記録類を片付けていたら、読んだ本たちをメモしたルーズリーフが出てきた。懐かしさのあまり見返してみた。 J. ディミトリアス『この人はなぜ自分の話ばかりするのかーこっそり他人の正体を読む法則』 この人はなぜ自分の話ばかりするのか―こっそり他人…

明日からの世界を生きるために知っておこう『昨日までの世界(下)』

昨日までの世界とは、現代西欧社会とは違う伝統的社会のこと。伝統的社会と現代社会を比較して、お互いから学べることを見つけたいというのが本書の主旨で、下巻の宗教について書かれた章でもっともよく生かされている。 21世紀に起こったさまざまな出来事を…

明日からの世界を生きるために知っておこう『昨日までの世界 (上)』

寝苦しい夜に目覚めて、夜明けまでの退屈しのぎにこの本を読んでいる。 昨日までの世界とは、現代西欧社会とは違う伝統的社会のこと。人類は300万年前にチンパンジーから進化し、1万1千年前にしだいに古代文明を発展させた。現代社会の礎ができたのはつい数…

稀代の悪女、それとも?『西太后秘録』

西太后秘録 上 近代中国の創始者 (講談社+α文庫) 作者:ユン・チアン 発売日: 2018/05/18 メディア: 文庫 西太后秘録 下 近代中国の創始者 (講談社+α文庫) 作者:ユン・チアン 発売日: 2018/05/18 メディア: 文庫 【上巻】 歴史に名を残す人物の評価はたいてい…

男と女の視線がからみあうとき《アンナ・カレーニナ》

2018年サッカーワールドカップロシア大会で、決勝トーナメント(個人的には英語のknock-out stageという表現が好きだ)が始まってから地元ロシアの快進撃が続いている。日本は惜しくもベルギーに0-2から3-2の逆転勝利という底力を見せつけられての敗退となった…